6.最悪 ページ7
彼、凪誠士郎は自己紹介は結局何もせずに寝たまま終わった。
その自己紹介がすぎ、始業式から一ヶ月が経とうとしていたとある日の授業。
(この先生の授業マジで眠くなるんだけど)
私はお経のような授業をする先生に必死に耐えていた。
小学生の頃は授業眠くならなかったのに、何故高校になってからでは眠くなる頻度が増えたのだろう。
不思議だな。
先生の目を盗みながら抹茶オレを飲んでいると隣から何やら袋のガサゴソと言う音が聞こえる。
疑問に思い隣の席、凪を見ると、メロンパンの袋を開けた音だったようだ。
珍しく起きている…。あやから聞いた話だと彼は「万年寝太郎」と呼ばれているようだった。
まあそのあだ名がつけられる理由はわからなくもない。ずっと寝ているからだ。
私も隠れて抹茶オレを飲んでいるので何もいえない。
てか隠れて隠密パンなんて、人間ぽいとこもあるんだな。
そんなことを思いながら抹茶オレをストローで吸う。
お腹すいたな。
「…なに?」
ん?
「食べづらいんだけど」
「……あ、(私か)ごめん。」
起きていることの珍しさと空腹でじっと見てしまっていた。いけない。
また私の悪い癖が出てしまった。
凪はそういうと視線を戻し、またメロンパンを食べ始める。
私も見るのは失礼だと思い視線を逸らし、抹茶オレを口に含む。
__先生がこちらを見てるとも知らずに。
「おいこら後ろの女子!何勝手に飲んでるんだ!」
げ、やべ。バレた。
てかなんで私だけなんだ?
隣をちらっと見ると、ヤツはなんと教科書を盾にパンを食っていた。
…おそらく私はすごい顔をしているだろう。
その時、凪の前の席の生徒が少し椅子を引いてしまい、凪の机が軽く揺れる。
その揺れは盾にしていた教科書を倒すのには十分で。
「あ。」
「お前もか凪誠士郎!!」
彼もそんなことになるとは思っていなかったみたいで、しょもっとしていた。
口もバッテンにしていてがっかり具合が伺える。…それどうやってやってるんだろう。
「お前ら放課後居残りだぁ!!」
「えー…」
「最悪」
「自業自得だろうがー!!」
その授業はお経を言う先生の怒声が響いたとか。
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咲夜(さくや)(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (8月29日 20時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
すず。(プロフ) - ピッピさん» きゃ〜!ありがとうございます〜!頑張ります!! (5月20日 10時) (レス) id: f49f4342a5 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ - やばい...この作品メチャクチャ好きだ..._:(´ཀ`」 ∠):更新頑張ってください! (5月19日 22時) (レス) @page10 id: 71d22da1c4 (このIDを非表示/違反報告)
すず。(プロフ) - アルです!\(●°ω°●)/さん» ほわ〜!ありがたきお言葉!!励みになります! (2023年4月13日 7時) (レス) @page24 id: 7bdbac9abd (このIDを非表示/違反報告)
アルです!\(●°ω°●)/(プロフ) - この小説好きです!!いつかチムホワも出て欲しいです!!応援しています (2023年4月12日 7時) (レス) id: f6a6e363df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すず。 | 作成日時:2023年4月6日 4時