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42.体育祭3.5 ページ43

ほら、と言って御影が私にスポドリを渡す。

「…普通に払う」

「いいよ」

「だけど」

「いいって」

このやり取り、終わらないな……
私はそう悟り、軽くため息を吐きスポドリを受け取る。

「…どうも」

一般人としては金を払わねば、と不安になるだろう。
「いい」だとか「気にするな」だと言われてもその不安は拭えない。

どうであれ、彼の善意だろうしここはつべこべ言わず受け取っておこう。

「てかお前まだ結構飲み物残ってなかったか?」

よく見てるな。視野広すぎやしないか。

説明するの面倒だな。
はぐらかしてはダメだろうか。

「はぐらかすの、なしな」

こいつ、なんか人の心の内を読んでくるな…

先程の身長の件もそうだし、私そんなにわかりやすいだろうか。

「……友達の。暑さで体調崩したから」
私は端的にそう返す。

「2本も買いに行くのか?」

なぜ痛いところを突いてくるのだろうか。
確かに2本も買ったのは『1人』の為では無い。

それを聞いてくるのは、わざとなのか、鋭いだけなのか。

「……ともりと……凪の分」

ともりは委員会の仕事から帰ってきた際に暑さにやられていた。

凪は先程の障害物競走で暑さにやられて椅子の上で溶けていた。

私はその2人を見かねてスポドリを買いに来たのだ。

なぜ聞かれたくなかったのかは簡単だ。

あれだけ鬱陶しがってた凪に何かをしているというふうに思われるのが少し恥ずかしかったのだ。

「……城望ってお人好しだよなぁ」

御影はそうしみじみ言う。

「うっさい」

私は少し小っ恥ずかしくなり
そう言ってさっさと歩き出した。

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設定タグ:ブルーロック , 凪誠士郎 , 御影玲王   
作品ジャンル:恋愛
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咲夜(さくや)(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (8月29日 20時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
すず。(プロフ) - ピッピさん» きゃ〜!ありがとうございます〜!頑張ります!! (5月20日 10時) (レス) id: f49f4342a5 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ - やばい...この作品メチャクチャ好きだ..._:(´ཀ`」 ∠):更新頑張ってください! (5月19日 22時) (レス) @page10 id: 71d22da1c4 (このIDを非表示/違反報告)
すず。(プロフ) - アルです!\(●°ω°●)/さん» ほわ〜!ありがたきお言葉!!励みになります! (2023年4月13日 7時) (レス) @page24 id: 7bdbac9abd (このIDを非表示/違反報告)
アルです!\(●°ω°●)/(プロフ) - この小説好きです!!いつかチムホワも出て欲しいです!!応援しています (2023年4月12日 7時) (レス) id: f6a6e363df (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すず。 | 作成日時:2023年4月6日 4時

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