氷の騎士と雷の皇女【原神】

32.温もり ページ34

「Aお姉ちゃ〜〜〜〜んっ！！！」





『おっ……と！？クレー、危ないでしょう？』





モンドに戻れば、門の所で出迎えてくれたクレーとリサ





クレーに関しては私に体当たり状態で飛びついて来て、受け止めるのもフラッとしたぐらいだ





「Aお姉ちゃんがいなくなるのやだぁぁぁぁ！！」





『クレー落ち着いて？居なくならないから』





ドレスにしがみついては離れないクレーの頭を優しく撫でながら、背中をポンポンとテンポ良く叩く





一体何を聞かされてこんなことになったのか…





「本当ぉ！？ずっと、ずっとクレーと一緒だよ！？」





『えぇ。私はここにいるから』





さっきまでボロボロ泣いていたクレーが一変





パァァッと花が咲くような笑顔を見せるクレーが眩しい





「約束！」





『えぇ、約束』





突き出されたクレーの小さな小指に自身の小指を絡める





「それにしても無茶したわね、仔猫ちゃん。解読して驚いたんだから」





『ごめんね、リサ。ありがとう』





「1週間、図書館の手伝いで許してあげるわ」





『ふふ、きっちり働かせてもらうわね』





帰って来て改めて思う





私と母さんが辿り着いたこの国は本当に温かい国で





これから私が生きて行こうと決めた場所





「数日は少し慌ただしいかもしれないが、それも時間が解決してくれる。マルバスの民も少しずつモンドに慣れてくれれば嬉しい」





『私もそう思うわ』





ジンの言葉に心が温かくなって、今回の騒動の中心マルバスの民達もすぐには難しいかもしれないけれど





いつかこの自由の国を、自分の国だと思って堪能して欲しいと思う





その為なら私は何だって出来ると思うから





その後、後処理に終われ月日はあっという間に過ぎ去っていった





そんな時





王城から1つの招待状が届いた…___________








…

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