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10.距離 ページ12

『はぁ……はぁ…ガイ、ア……ぁっ……やっ…』



お互いの息遣いが近くで感じられる



「まだ足りない。もっとだ、A」



普段より密着した空間で



『…んっ……もぅ…ダ、メぇ……ぁ…!』



ガイアの声が耳元で鮮明に聞こえて



「いい調子だぜ?ほら、身体の力を抜いて…」



『…ふぅ……ガイア……』



もう…ダメ……!



『もっう、無理っっっ!体力がいくらあっても足りないわ!』



「何だ?もう根を上げるのか?俺の氷よりAの雷の方が早く出られると思ったんだがな」



『あんたのそのニヤけた顔見てるとますます力が鈍るのよ!』



壁に手を付いて、そこから元素を少しずつ流し、この箱を崩して外に出る作戦だったのだけど



思いのほか、私の雷を通さないようで



何十分経ったのか、体勢的にも体力的にも限界が近付いていた


私は肩で息をしているというのに、一方のガイアは涼しい顔して私が苦戦しているのを楽しそうに見ている訳で



いい性格してるわよね、ホントに!



『ちょっと休ませて』



「その状態できつくないのか?」



『きついに決まってるでしょ!?』



「だから言ってるだろ?力抜けって」



『だ、だって力抜いたら…』



「抜いたら?」



ガイアが私の次の言葉を待つようにジッと私を見つめてきて



ガイアだって私の言いたい事ぐらい分かってるはずなのに、コイツはいつも私の口から言わせようとするんだ



私ばっかり悔しいじゃない



口を開かない私にガイアはフッと小さく笑う



『何がおかし…わっ!?』



「こういう時は素直に甘えるもんだぜ?A」



何が起こったのか把握する前に耳元でガイアの低く艶っぽい声が聞こえてきた



壁に着いていたはずの手はガイアに掴まれて、腰は引き寄せられ、辛うじて保っていた距離は0



私がガイアに抱き着くような形になってしまった



『い、きなり何して…!』



「あとは俺がしよう。Aは暫く休め」



『休むったって…』



反論しようとしてピタリと止める



確かにガイアより私の方が消耗が激しい訳だし、休んでもいいのかも?



でも、心臓が痛いぐらい早くて落ち着かない



それにガイアの手が触れている所から熱くなっている気がする



この状況が続くのなら体力温存しておかないと、とも思うし…



ぐるぐる思考を巡らせる



えぇい!悩んでても仕方ない!なるようになれ!



私は力を抜いてガイアに寄りかかった…____________





11.意識→←9.どうしてこうなった



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紗々(プロフ) - えむさん» えむさん、コメントありがとうございます!ガイア大好きなので、言わせたいセリフ詰め込みました笑 そう言ってもらえて凄く嬉しいです!フッと物語が浮かんできたらまた少しかもですけど書きたいと思います! (3月4日 23時) (レス) id: daaa8df44c (このIDを非表示/違反報告)
えむ - ほんっとうにいいお話でした。本当にガイアと会話してるみたいでドキドキしちゃいました!「⚪︎⚪︎は赤より青の方が似合う」っていうセリフがすごく好きでした!なんかちらっと短編でもいいのでアフターストーリーが読みたいです! (3月4日 20時) (レス) @page40 id: a4278effba (このIDを非表示/違反報告)
紗々(プロフ) - 星空ブリキさん» 星空ブリキさん!コメントありがとうございます!!ガイア好き過ぎるのでそう言ってもらて嬉しいです❤️ (2022年9月1日 13時) (レス) id: daaa8df44c (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ - ピャーーーー(//∇//) 甘い………甘すぎるよこれは………………ヤバイ(´ω`」 ∠): (2022年9月1日 9時) (レス) @page40 id: ea3b6f671f (このIDを非表示/違反報告)
紗々(プロフ) - 朱音いろさん» 朱音いろさん、ありがとうございます!そう言っていただけると凄く嬉しいです!今後も精進していきますので新作出た時はまたぜひ! (2022年7月10日 15時) (レス) id: daaa8df44c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗々 | 作成日時:2022年5月11日 20時

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