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04.熱い視線 ページ5

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「太宰さん。国木田さん。之、どうぞ」



差し出されたお茶に手を伸ばす。
陶器越しでも伝わる温かな茶に和みながら、茶を口に運んだ。


口の中でふわっと広がる日本の和の味。


ずっと机と向き合っていた為、凝っていた躰が芯から癒される。
国木田君も 「ふぅ...」 と溜息を吐いて、Aちゃんに礼を云った。

勿論、私も。





「太宰さん。体調、大丈夫ですか??」




先刻噛み付かれた首筋に指を這わす。
彼女の視線が首筋に釘付けられるのがわかった。



「体調に問題は無いよ。只少し、眩暈がするだけさ___...。」




にこり、笑いかけると唇の端を下に下げ、はぁ..と溜息を吐かれる。

視線は私に問いかけるような感情と熱情がこもっていて、背筋にゾクゾクッと快感が走る。




「..ふふっ」




いつも私の血しかみない彼女が、私に翻弄されている。それが如何にも楽しくて

どうやら私は調子に乗ってしまったようだ。






.

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数刻後、私は彼女に捕まえられていた。

05.彼女の憤怒→←03.彼女の秘密



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作者名:はる | 作者ホームページ:h  
作成日時:2017年3月3日 0時

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