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「ねぇ アンタ。こんなことして楽しい？」
石煉瓦が積まれた壁の中 茶色の髪の少女は呆れたような、睨んでいるような瞳で彼 太宰治をみた。太宰はとても爛々とした瞳で、少女の頬を撫でる。
銀色の手枷に縛られた少女は抵抗する気などないらしい。甘んじて受け入れた撫で。少しくすぐったいが 猫に擦り寄られているとでも考えよう。そう思った矢先、頬に静かな痛みが走る。
みなくてもわかる。肌から血が溢れ、血涙のように輪郭を伝う。ピリピリとした痛みに少し顔を歪める少女。その顔を見て 恍惚と声を上げる太宰。
「嗚呼、君はその姿が一番美しいね」
「ばっかみたい…。この痩せこけた拙い躰が美しいなんて」
太宰の視線が躰に向いていただろうか。少女はそう云う。冷たく突き放すような声。まるで 一匹狼のようだ。吊り上げられた目尻にまた 太宰は指を置く。
「大丈夫。肥えたら抱き心地がよくなるよ。肩も胸も丸みを帯びる。…ふふ、妄想しただけでも素敵だなぁ。」
そう云う太宰の手には血雫が滴るナイフが握られている。先刻、少女の頬を裂いたものだ。少女はまた肌を傷つけられると思ったのか、スカァトにも構わず 大きく足を上げてナイフを蹴る。
太宰は飛んだナイフに気を向けず、少女のスカァトの中に手を入れる。セーラー服 一見、中校生のようにも見えるのだが、彼女は紛れもなく小学生。一方の太宰は中校生ぐらいだ。幾ら気が強いとは云え、自分より遥かに巨体な太宰が迫ってくるのに 恐怖を覚えたのだろう。少女の目に滴がたまる。
「その顔も、素敵だよ。 "A" 」
少女の名を、Aと云う。彼女は先刻 太宰に拉致られた可哀想な少女だ。
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月海(プロフ) - きみしにたもーさん» よくやることです… (2018年2月19日 21時) (
レス) id: fd20a6a3d2 (このIDを非表示/違反報告)
きみしにたもー - もうもう（名前）のところ本名で読んで勝手に萌えてます（（変態 (2017年11月14日 18時) (レス) id: 68b6b27599 (このIDを非表示/違反報告)
弔藍(プロフ) - きみしにたもーさん» あああああああ!!ありがとうございますっめっちゃくちゃ嬉しいです……!!! (2017年11月14日 16時) (レス) id: cac47d7322 (このIDを非表示/違反報告)
きみしにたもー - ふうううすてきな作品ですね（どきどきが止まりません！ (2017年11月14日 9時) (レス) id: 68b6b27599 (このIDを非表示/違反報告)
海亜(プロフ) - はらぺこむしさん» こちらこそ有難うございます！！ (2017年7月20日 22時) (レス) id: 420d780e22 (このIDを非表示/違反報告)
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