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「..貴君が太宰の推す者か」



社長室の奥の畳の上に置かれた座椅子の上で正座した着物の男性。白髪は銀髪にもみえ、またその鋭い目つきは獣とも捉えられる。


治さんが云っていたのを思い出す。
「うちの社長は銀狼と呼ばれた人なのだよ。」と





「....銀狼..。」



私がそう云うと社長と呼ばれる方は眉を顰め、私の腕を掴んでいた江戸川さんの目が大きく見開かれた。

銀狼。幾度となく実家で聞いた言葉だ。
この人が銀狼。迚も強い意志を宿した目をみつめて、私は歓喜に震えた。





「凄い...」



私は武道を嗜んでいた事がある。故に、この人に憧れていた。その憧れの人が、今目の前に。
実感が湧かなかったけれど、治さんの云っていた事は本当だったんだ。(否、そもそもあの人は私に嘘など殆ど吐かないが)


....本当に、外は凄い。





「...本、もの」
「悪いが」
私が言葉をもらしたのを、この部屋にいる江戸川さんと社長さんは聞き逃さなかった。

一度言葉を切った社長の言葉が口から紡がれる。



「銀狼は辞めた。済まないがそう呼ぶのは控えてほしい。」



あっ、と無意識に零れ出た言葉の後に頭を勢いよく下げる。
「すみませんっ...!」

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月海(プロフ) - きみしにたもーさん» よくやることです… (2018年2月19日 21時) (レス) id: fd20a6a3d2 (このIDを非表示/違反報告)
きみしにたもー - もうもう(名前)のところ本名で読んで勝手に萌えてます((変態 (2017年11月14日 18時) (レス) id: 68b6b27599 (このIDを非表示/違反報告)
弔藍(プロフ) - きみしにたもーさん» あああああああ!!ありがとうございますっめっちゃくちゃ嬉しいです……!!! (2017年11月14日 16時) (レス) id: cac47d7322 (このIDを非表示/違反報告)
きみしにたもー - ふうううすてきな作品ですね(どきどきが止まりません! (2017年11月14日 9時) (レス) id: 68b6b27599 (このIDを非表示/違反報告)
海亜(プロフ) - はらぺこむしさん» こちらこそ有難うございます!! (2017年7月20日 22時) (レス) id: 420d780e22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はる | 作者ホームページ:h  
作成日時:2017年1月18日 12時

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