君と出逢ったあの日から。【三ツ谷隆】 (ページ6)

今日:14 hit、昨日:19 hit、合計:30,013 hit

第2話 outing ページ6

普通に過ごしていたある日のこと。

急にタカがこう言い出した。

「A！出かけんぞ！準備しろ！」

って。突然のことすぎて思考停止してる私に、容赦なく服を投げつけてきた。

「いった…！ちょっ、タカ！？」

…謎すぎる…。
そのまま、当の本人はドタバタと準備をしに行った。

「…まぁ…いっか」

久々のお出かけにワクワクしてる自分に甘えてみた。

──────────

準備を終えて、外にでてみるとバイクに跨ったタカがいた。

「後ろ乗れ」

そう言われ、そのまま何も言わず指示に従う。

いつものように、タカのお腹に手をまわして落ちないようにしたのを確認し、バイクははしりだした。

「タカ？どうしたの、急に出かけるって…」
「…気分転換にって思ってな」

「今日、母親休みだし…。」って付け加えてた。

「…珍しいね」
「そうか？」
「うん。あんまりタカと二人で出かけたことないなーって思って」
「忙しいからな」
「確かに！タカいつも忙しそう！」

部活だったり家事だったり、東卍だったりって…そういえばタカの休みってほとんどないな…。

「んじゃあ、いつも頑張ってるタカに、今日は私が色んなことしてあげる！」

そうとなったらやるっきゃない！私がタカをエスコートするんだ！って張り切ってたのも束の間…。

「ん、クリームついてる」
「あっ、ありがと…」

私が世話をやいてもらってる…！？なんで！？