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無事(?)テストも終わり、外が薄暗くなってきた頃
「あ!しのー!久しぶりー!」
周りのバイクふかしてる不良集団の中から、私の存在に気づいてかけよってくる。
「うん、久しぶり。マイキー」
相変わらず、暴走族の総長とは思えないニコニコ笑顔をしている。…これで無敵なんだよな…
何故かマイキーに気に入られてしまい、懐かれた。しかもこの人、他人とのパーソナルスペースがバグってんのかなんなのかで、私へのスキンシップが多少ある。
だから、私の腰あたりにギュっと抱きついてきたマイキーをはらおうとは思わない。
最初はびっくりしたけど、もう慣れた。
「飽きないね、それ」
「んー?だって、しのあったかいんだもん」
今、夏だぞ…?と疑問に思いながらも「そっか〜」っと誤魔化す。すると、
「オイ、マイキー?"オレの"Aに何してんだ?」
と、いつものようにタカが登場。
マイキーに会うたんびにこのやりとりをしてる気がする…
「"まだ"三ツ谷のじゃねェだろ?いーじゃん、こうしてたって」
「ダメだ、離れろ」
「えー、ケチ〜」
ニヤニヤしながら私から離れ、元いた場所に戻ってく。
「Aもちょっと危機感もて。いくらマイキーでも何しだすか分かんねェぞ」
「ざーんねん。私はタカより"色んなこと"知ってるよ」
危機感なんかいらないってくらい十分に持ってる。東卍(マイキー)だから、許してるんだよ。
「…あれ?エマ…?」
タカの隣でボーっとしていると、視界にいるはずもない女の子。よく見れば、仲良しのエマだった。
静かに近づき、後ろから抱きつく。
「エ〜マ!」
「うわっ!?…な、なんだ、しのっちか〜…びっくりした〜もう!」
可愛くプリプリ怒っているが、それはいいとして…エマの見ていた方向に視線をうつす。
「あら〜…恋するエマちゃんはお相手を観察してたのね〜♡」
チラっと、エマのお相手であるドラケンを見やると「しのっち〜!」と、また怒っちゃった。
エマ…可愛いから怖くないよ…?
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作者名:月霜澪亜 | 作成日時:2022年12月7日 18時