マルフォイside ページ38
ーマルフォイsideー
子供は風の子と聞いた事があるが
実在するとは誰が思っただろうか
Aはこの寒い中雪だるまを作ると
中庭へと飛び出し今に至る
A｢今年は帰らないの？｣
雪だるまを作りながら話しかけるAに
僕は本を読みながら答えた
マルフォイ｢あぁ父上の仕事で
母上も同行するらしいからな｣
A｢そうなんだ｣
ルンルンと雪だるまを作る名前をチラッと見ると
去年のクリスマスプレゼントが首元で光る
マルフォイ｢サンタに何を願うんだ？｣
A｢何って？｣
マルフォイ｢プレゼントだよ｣
今年は何をあげようかそんな事を考えていると
A｢私はね…
皆でクリスマスパーティが出来ますようにって
お祈りしたの！｣
まさかの回答に困る
マルフォイ｢サンタは物をプレゼントするんだろ？｣
A｢プレゼントって物だけ？｣
物以外だと確実にあげられる自信がない
マルフォイ｢そうじゃないのか？｣
A｢物か…｣
Aは腕を組みながら考えている
そんな姿も可愛らしいと思う僕は
どうかしているのかもしれない
そんな事を考えていると
またもや意外な答えが飛んでくる
A｢じゃあ！
マルフォイのセーターが欲しい！｣
マルフォイ｢ゴホゴホッ！！｣
動揺し器官に空気が逆流し咳き込むと呼吸を整えた
マルフォイ｢そんな物でいいのか！？
ネックレスが欲しいとか指輪が欲しいとか無いのか！？｣
A｢マルフォイの匂いって
いい匂いするし落ち着くんだもん｣
マルフォイ｢//////////｣
わざとか？
無意識だとしたらタチが悪い
この言動でどれだけの男がAに落ちたのか
考えるだけでも恐ろしい
すると
A｢マルフォイ｣
Aは真剣な顔をしながらゆっくり僕に近づくと
そっと頬に手を触れた
マルフォイ｢なっ///////｣
柔らかく雪で冷えた手が僕の火照る顔に触れる
綺麗な顔が近づくにつれ
僕の心臓はバクバクと音を立てる
A｢外に居すぎたんじゃない？
顔真っ赤だよ！
寮に戻ろ！｣
Aはそういい手を離すと校内へと戻っていった
Aは離れたというのに僕の身体はしばらく硬直
わざとなのか無意識なのかは分からない
ただ鈍感さに苛立ちすら覚え
僕は本を手に取りAの後を追うように
校内へと戻った
ーマルフォイside終ー
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作者名：Runa | 作成日時：2023年7月4日 13時
