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宮舘side
「...守ってくれたのに、勝手なことをしてごめん。」
悲しそうに微笑んだAは
ふらふらと衣装ラックに掛かっている衣装を手に取り
衝立の後ろに行ってしまった。
ラウ「何で...」
照「今のAがやり切れるとは思えない...」
翔「これ以上、無理すんなよ...」
切ない嘆きが、今の状況を物語っていた。
「....うぅ..っ...」
そして、衝立の後ろから聞こえる泣き声が
Aの限界を示していた。
"トントン"
スタッフ「SnowManさん、ご移動お願いします。」
深「...はい。」
心配そうに衝立の向こうを見るふっか。
『...A、行ける？』
「...ごめん、舘さん。手伝って...」
しばらく間があった後
聞こえてきた小さな声に首を傾げる。
『ん？どうした？』
「どうやって着たらいいのか分かんなくなっちゃった。何回も着ているはずなんだけどな...」
正直、びっくりした。
だけど、きっと脳が考えることを拒否しているんだと思うから...
『...そっちに行ってもいい？』
「...うん。」
衝立の向こうに入って、着替えを手伝ってやる。
「...ごめんね。こんなことすら出来なくなるなんて
ホントに情けない。」
『困ったらいつでも手伝うし、こんなこと気にする必要はないよ。だから大丈夫。』
「...ありがとう、舘さん。」
疲れ切ったAの横顔が切なかった。
『はい、出来た。照、目黒、支えてやって。』
蓮「了解っす。」
真っ青な顔をしたAを2人が支えて
その周りをSPのように俺達が囲む。
少しでも刺激を減らしてやりたくて
スタッフさんからの悪口が聞こえないように
必死に守った。
スタッフ「次の曲が終わり次第、スタンバイになりますので、もうしばらくお待ちください。」
そう言ってステージ横のスペースで一時待機。
照「A、無意識のうちに呼吸が早くなっている。
ゆっくり吐くよ。ちゃんと吸えているから大丈夫だから。」
「.....っ...ひっ...はぁ...」
照「身体に力を入れすぎ。もっとリラックスして。」
康「ほら、大丈夫やで。」
震える身体に、ギュッと抱きつく康二。
「...もう...分かんない...っ...」
『大丈夫。大丈夫。ミスしちゃっても俺達がカバーするし、心配しないで平気だよ。』
ラウ「俺に任せてよ。俺はAちゃんのことだったら、なんでも分かるんだから！」
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作者名：みるくてぃー
| 作成日時：2021年10月28日 19時
