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護衛生活 ページ5

何故ごめんなさいなのかは分からなかった。

だが、今聞いたら何もかも終わってしまいそうな予感がした。

「鈴、君の家に行っても良いかい?」

「良いですよ」

難無く許可してくれた。

普通は家に男を上げないのだけどねぇ。

「ついて来て下さい」

ニッコリと微笑んで言われた。

彼女の後ろ姿を観ながら考える。

猫にうっかり戻らない様にしなくてはね。

自分の頭に猫耳が付いていないか確認する。

「猫は好きですか?」

くるりと振り向いた彼女にそう問われた。

「好きだよ」

まぁ、私が君の飼っている猫なのだけどねぇ。

「良かった。昨日黒猫を拾ったんです」

携帯をポケットから出して待ち受け画面を見せてくれた。

其処には、勿論私の猫になった姿がある。

何時の間に撮ったのか寝ている時の写真だ。

「名前は?」

「クロです。お利口な猫何ですよ」

彼女につけられた名を呼ばれるのは、少しくすぐったい気持ちになった。

ふと、彼女に私の正体がバレたらどうなるのだろうと思った。

「見てみたいなぁ」

彼女が驚く顔も、私に向ける笑顔も。

「お利口に待っていてくれてると思いますよ」

あ、声に出ていたのだね。

其の猫は今脱走しているのだけどねぇ。

君の隣に立って、会話までしているのだけど。

「何で拾ったんだい?」

「濡れてびしょ濡れだったのにほおって置けませんよ」

当然の事の様に言う彼女が眩しく思えた。

普通は素通りするのだけどね。

「そうかい?」

「そうですよ。猫が可愛くて一目惚れしたのもあるんですけどね」

少し苦笑して言う鈴に、胸が高鳴った。

一目惚れと言ったよね?

私にしたのかなぁ?それとも猫の私に?

「其れが人間だったら拾っていたかい?」

唐突な質問にまばたきを二回して、微笑んだ。

「拾うかも知れませんね」

猫じゃ無くて私を拾ってくれたら良かったのになぁ。

「あ、着きましたよ」

カチャッと鍵を開き部屋に案内された。

キョロキョロと辺りを見回す彼女。

「クロが居ない、出て行っちゃったかな?」

悲しそうに部屋を見回した。

今直ぐにでも戻りたいけれど、猫じゃ無くて人間の姿で話したい。

「猫は気紛れだから戻って来るさ」

そう、絶対に君の側に居るよ。

「え?」

鈴が目を見張っていた。

何をそんなに驚いているのだろう?

「猫…耳?」

私の頭を凝視して言った。

頭に触れると、ふさふさとした猫耳がある。

「あ、えっと…」

彼女が固まっていた。

するとーーー、

マジック→←ストーカー被害



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設定タグ:太宰治 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:恋愛
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彼岸花(プロフ) - 有難うございます!更新遅くならないようにしますね! (2017年6月10日 13時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - 面白かったです!これからも更新頑張ってください! (2017年6月10日 10時) (レス) id: ce2af6657d (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 白夜の幻想者さん» 有り難うございます!そう言ってもらえると嬉しいです (2017年5月21日 8時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 夏さん» 頑張って書きますね!コメント有り難うございます! (2017年5月21日 8時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - 面白いぃぃぃぃ!!(ΦωΦ)更新がんばって! (2017年5月21日 8時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年5月14日 18時

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