漫画の世界 81 ページ31
ちらりとジンの方を向けばジッとコチラを見ている。
飲めと言う事か？
「…飲まないんですか？」
「飲む」
短い返事の後にコクリと喉を鳴らして彼はグラスの酒を飲み干した。
唐突だが、実を言うと赤井さんの次にジンが好きなのだ。
正直、黒の組織バンザイって言えるくらい好きだ。
あちらの世界に銀髪なんて早々いないんだぞ？
正直それでこの髪の長さってもう凄い好み！
「飲まねぇのか？」
やばい、見つめ過ぎた。
「飲みます」
視線をそらしてグラスのお酒を飲み干せば流石に頭がぼんやりとしてきた。
「何で着物何だ？」
「嗚呼、知り合いの職場で催し物があったんですよ」
バーに着物で来てたのか、浮いてるじゃないか。
チラホラとコチラを見る視線が気になってしまう。
「奥に行くか？」
奥って何！？怖いとこ？未成年なので勘弁して下さい。
「い、いえ、大丈夫です」
断る理由も無ければ何と言って良いのか分からなかった。
「お前…名前は？」
知ってて連れて来られたんじゃないの！？
もう調べられてると思ってた。
「中居です」
「下は？」
「夢奈、です」
教えちゃったよどうしよう、本当に殺す為に此処に呼ばれたのかな？
「夢奈」
「はい？」
声が美しいな、呼ばれるとドキリとするが別の意味でもドキリとする。
拳銃持ってるよね、胸ポケットだろうなぁ、怖いなぁ、そう思っていると腕を掴まれた。
「なん、ですか？」
びっくりして声が上ずってしまいその様子に彼はクスリと笑った。
「指輪が気になっただけだ、そんなに怖がるんじゃねぇ」
「指輪、嗚呼…」
彼の指が私の指輪をするりと抜き取った。
「え？あの、何を？」
それは降谷さんから貰った大事な指輪なのだ。
「大切な物か？」
「はい」
降谷さんが私の為に用意してくれたのだから。
彼は何も言わずに指輪を手で弄んでいた。
「ジンさん、返して下さい」
ギロリとジンはコチラを睨んだ。
何故睨まれてるんだ、私のものなんだけど。
「これを飲めば返してやる」
ドンッとグラスが置かれた。
「何ていうお酒ですか？」
「ジンだ」
なるほど、強いお酒だけど酔っている人間にまだ飲ませるとは鬼畜だ。
「分かりました」
コクリと一口飲めば流石に身体が熱くなる。
その熱に気付かないようにしながら私は飲み干した。
「飲んだ、ので…返して下さい」
ぐらりと揺れる視界の中で彼が笑う。
「付いて来い」
また引きづられるように歩けば何処かに入った。
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シュレイ - あのすみません、細かいところですが、発振器ではなく発信機だと思いますが。 (2020年5月21日 1時) (
レス) id: 132ffd09d3 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - yunaさん» 凄く恥ずかしい間違いばかり、すみません、書き直しますね。教えて下さり有難う御座います! (2018年11月25日 22時) (レス) id: a8eb0affba (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - すみません、作品が面白くもったいないのでいくつか使い方が間違っているところを指摘させていただきます。（中：70）の、”痴女のもつれ”じゃなくて”痴情のもつれ”です。あと、（上：４５）の”かぶりを降れば”は”かぶりを振れば”が正しいと思います。 (2018年11月25日 22時) (レス) id: 816513f0c9 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - まりんごさん» ありがとうございます！楽しんで貰えれば幸いです！ (2018年11月12日 21時) (レス) id: a8eb0affba (このIDを非表示/違反報告)
まりんご - とても面白かったです！頑張って下さい！ (2018年11月12日 21時) (レス) id: d23e2c0308 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2018年10月31日 1時
