暇かい? 太宰治 ページ43
太宰side
「暇かい?」
「いえ、忙しいです」
目の前でお菓子を食べている彼女がそう言う。
「恋人に対して冷たいなぁー」
「いえ、忙しいです」
さっきと言ってる事同じなのだけど。
「好きだよ」
「いえ、忙しいです」
「…キスして良い?」
「いえ、忙しいです」
さっきから同じ事しか言わない。
そんなに食べているお菓子が好きなのかい?
「忙しいならお菓子食べちゃ駄目だよ」
「いえ、とても暇です」
「じゃあ、キスしよう」
「いえ、忙しいです」
「…お菓子没収」
ひょいっとお菓子を取り上げる。
すると、ムスッとした彼女と目があった。
「ポッキー、返して下さい」
「良いよ、ポッキーゲームしようか」
ポッキーゲーム?と、首を傾げた。
「んぐっ…もぐもぐ…」
両端からポッキーを食べていくと気付いたらしくポッキーを折ろうとした。
「だーめ」
其の唇を自身の唇で塞ぐ。
んんー、チョコ味のキスも良いかもね。
「…ポッキー…」
「もう一回しようか」
笑顔でポッキーに手を伸ばすと、奏が其の手を遮った。
「私の」
むっとした表情でそう言われる。
「…ポッキーの本数分キスしてくれたら返してあげるよ」
とんとんっと自分の唇を軽く指で叩く。
「えっ⁉や、ヤダ!」
顔を真っ赤にして否定される。
「じゃあこのポッキー達は私の胃の中だね」
「エッ⁉」
「どーする?」
「…何本ある?」
袋の中を覗くともう数本しかなかった。
「んー、20本くらいかな」
「そんなに⁉」
「嫌なのかい?彼氏とキスするのが?」
するりと顎を撫でる。
「いや、だって、私からは…///」
そう言えば一度も奏からして貰った事無い。
「私からしても良いけど…ながーくて、ふかーいキスしかしないよ?」
「…私からやらせて貰います」
「残念だなぁ」
まぁ、奏からキスして貰えれば私は良いのだけどね。
「目、閉じて?」
目を閉じるとそっと奏の手が私の頬に触れた。
チュッ…
リップ音が鳴り、囁かな時だけ奏の熱を感じる。
チュッ…チュッ…
室内には吐息とリップ音が響き高揚感と、背徳感に襲われる。
薄く目を開けると真っ赤な顔で私を愛しげに見詰める彼女の顔が目に入って来た。
「な、何で目を開けてるの!///」
「ふふっ、可愛いなぁと思ってね」
「太宰さんの馬鹿…」
チュッ…
「ごめんね、でも君からキスをして欲しかったのだよ」
「狡い大人だ…///」
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彼岸花(プロフ) - 桜唄さん» ありがと (2017年3月20日 17時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
桜唄(プロフ) - 彼岸花さん» はい。 (2017年3月15日 23時) (レス) id: 920de4e9ca (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 桜唄さん» え、本当ですか!? (2017年3月15日 23時) (レス) id: 96fec89993 (このIDを非表示/違反報告)
桜唄(プロフ) - 彼岸花さん» 済みません、もうはずせてようですよ? (2017年3月15日 22時) (レス) id: 920de4e9ca (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 桜唄さん» やってみます! (2017年3月15日 22時) (レス) id: 96fec89993 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年2月20日 18時