僕に嘘つくの? 江戸川乱歩 ページ13
乱歩sice
「乱歩さん、お菓子食べますか?」
奏が、僕に笑顔で聞いてくる。
「うん、食べる。」
奏は、僕の彼女だ。
でも、最近やたらと何処かに出掛ける。
何処に行っていたのか聞くと、友達と遊んでいた等嘘をついているのだ。
奏は、嘘をつくときいつも下を向く。
「今日も、何処行くの?」
「ううん、行かないよ。」
そう答えた。
ホッとしていると、奏が何かを探していた。
「何探してるの?」
「携帯だよ。」
僕を見てそう言った後に、下を向いた。
僕は、異能を使おうと思う。
けど、分かってしまうのが怖くて、やっぱり出来なかった。
「ねぇ、いつまで嘘つくの?」
「嘘なんてついてないよ!」
慌てた様に言った後、やっぱり下を向いた。
僕は、焦れったくなり奏に迫る。
「僕に嘘つくの?」
「嘘なんて…、んんッ!?」
まだ、言おうとしていた唇を塞ぐ。
奏から、嘘を聞くのが嫌で。
「ねぇ、僕に嘘なんて通じないんだけど。」
観念したようで、僕を見上げて口を開く。
「今日は、何の日でしょうか?」
「何それ、クイズ?」
僕は、考える。
すぐに思い当たった。
すると、奏の言動の意味が分かった。
「僕と付き合って一年だね。」
「はい!サプライズしたかったんですよ…。」
嬉しそうに笑った後に、少し肩を落としていた。
「だからって、僕に嘘つくの?」
「ごめんなさい。」
素直に謝られた。
別に、僕は浮気してないかとか心配しただけだし。
「びっくりしませんでしたよね。」
僕にマフラーを手渡しながら聞いた。
「したよ。」
そう、僕はずっと心配過ぎてやっと意味が分かってビックリしていた。
「僕に心配かけたし。」
「心配してくれたんですか?」
嬉しそうに奏が聞いてきた。
「そりゃ、そうでしょ。僕の彼女なんだし。」
そう言うと、未だに慣れないようで顔を赤くさせていた。
「僕に嘘つくの禁止!」
「はい。気に入ってくれました?」
僕に作ったマフラーを心配そうに見ていた。
「僕が奏の作ったものを喜ばないわけないじゃんか。」
すると、嬉しそうに笑った。
顔が赤くなりそうだったから、少し顔を背ける。
あーあ、本当に調子が狂う。
「乱歩さん、これからもよろしくお願いしますね!」
「うん、よろしく。」
僕は、その笑顔を見ながら安心した。
奏は、本当に僕にとって大切だと思った。
それから、奏の額に軽いキスをした。
僕の物だから。
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彼岸花(プロフ) - 桜唄さん» ありがと (2017年3月20日 17時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
桜唄(プロフ) - 彼岸花さん» はい。 (2017年3月15日 23時) (レス) id: 920de4e9ca (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 桜唄さん» え、本当ですか!? (2017年3月15日 23時) (レス) id: 96fec89993 (このIDを非表示/違反報告)
桜唄(プロフ) - 彼岸花さん» 済みません、もうはずせてようですよ? (2017年3月15日 22時) (レス) id: 920de4e9ca (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 桜唄さん» やってみます! (2017年3月15日 22時) (レス) id: 96fec89993 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年2月20日 18時