其の6 開幕、と行こうか ページ7
芥「否、僕と樋口だけで十分だ」
芥川兄ちゃんはきっぱりと云い切る。
『んー、そう。じゃ、俺が大体を決めるからあとは2人で細かく穴を詰めてって』
樋「わかりました」
『じゃ、決めてくるねー』
俺はにこやかに笑って部屋を出た。
◆◇◆◇◆
『樋口姉ちゃん、探偵社に行ってくれる？』
樋「え？」
相も変わらず扉を蹴り開け、芥川兄ちゃんに羅生門を飛ばされた後、俺は開口一番に云った。
芥「説明をしろ、説明を」
兄ちゃん、そんな呆れた顔をするなよ。
イケメンが台無しだぜ？
とか云ったら羅生門喰らいそうだから辞めておく。
芥「貴様、今何を考えた？」
『気にしてはならないのだよ、兄ちゃん』
ポスッと近くの椅子に座る。
『樋口姉ちゃんには、依頼を装って探偵社に行って欲しい。成る可く何処にでも有りそうで、ちょっと危険性が高めなやつで依頼をして。
そうだな、非戦闘員でも出来るくらいがいいや。非戦闘員なら楽でしょ？』
樋「な、成程......そういう事でしたか。
確かに、非戦闘員ならば疾く終わるでしょう」
吃驚した顔をして、姉ちゃんは頷く。
『そしたら、まぁ何処でもいいけど捕まえやすいとこで樋口姉ちゃんは芥川兄ちゃんに連絡。非戦闘員は潰しちゃってもいいや。
あ、でも人食い虎は生け捕りだからね！』
芥「承知している」
『芥川兄ちゃんには異能力使って人食い虎を気絶でもさせて持ち帰って来て貰おうかな。
という感じかな？細かくは2人で決めてよ』
2人は判ったと頷き、早速穴を詰め始めた。
『じゃあねー』
樋「はい」
......手持ち無沙汰に成ってしまった。
うーん、もう仕事無いな。どうするか……
そうだ、クッキーを食べよう！
◆◇◆◇◆
『首領、クッキー有りませんか？』
森「お腹減ったのかい？」
『暇なんです〜仕事終わったんです〜』
森「おや」
テーブルに突っ伏し、足をバタバタさせていると首領がクッキーの缶をくれた。
『これ何味です？』
エ「それ、チョコチップよ！」
『おお！エリス嬢、一緒に食べましょう！』
嗚呼、チョコチップクッキーよ、栄光あれ。
美味しーなぁ。
森「そう云えば仕事はもう終わったって云ってたよね？」
『そーですよー？』
ザクリ。
森「どうだい？ 順調に行くかい？」
ザクッ。
『いやー、この程度で捕まえられるとは思ってません。寧ろ捕まる方がヤバいですよ』
そう云い、指に付いた粉を嘗める。
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衣紋(プロフ) - 有栖さん» お読みいただきありがとうございます!!後々にわかりますので楽しみにしていてください！ (2018年4月6日 19時) (
レス) id: d3938a972f (このIDを非表示/違反報告)
有栖(プロフ) - 過去に何があったのかが､気になります (2018年4月4日 17時) (レス) id: e7a3c43521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：衣紋 | 作成日時：2018年2月1日 21時
