貴女に忠実 【勘解由小路無花果】 ページ13
男主の夢主×無花果様となっております。
ご了承ください。
ーーーーーーーーーー
「ふぅ…、全くこれだから男どもは嫌なんだ…」
ため息をついてソファに座り込む。するとついさっきまで隣にいたはずの彼はいつの間にか紅茶をカップに注いでいた。
「それを男の俺の前でおっしゃいますか。まあとりあえずお疲れ様です、無花果様。」
「あぁ、そういえばお前も男だったか。すっかり忘れていた。」
「ひどくはないですか？」
全く表情を変えずに、そういう彼。
何故中王区の、それも私の事務所にこいつがいるのか。それはまあ話すとものすごく長くなるので、かなり割愛するが。
一年前、こいつが中王区の正門前にぶっ倒れていた。事情を尋ねると亡くなった両親の借金に追われおり、空腹からふらついていたらあそこでぶっ倒れたらしい。泣きついてきたからこに職につかせた。
「そういえば明日のご予定ですが...」
近くで見るとかなりの美形なので、アイドルにでもなれば良い、とこの間言ったところ、柄じゃないと切り捨てた。確かに性格はとてつもなく可愛げがない。
「って、聞いていらっしゃいますか？無花果様。」
「聞いているから続けろバカめ。」
「はいはい仰せのままに。それでーー。」
最近では世間で、あの勘解由小路無花果に執事がついたとか騒がれているらしい。フン、単細胞は考えることが全てが単純すぎる。
「以上です。あ、そういえば無花果様宛に花束が届いていましたよ。」
「花束？」
ガサリ、という音ともに渡されたのは紫色の薔薇の花束だった。
「紫色の薔薇なんて珍しいな。しかも...21本？なんだこの半端な数は。」
「...そういえば俺はこの後会議があるので、失礼致します。」
そう言ってそそくさと去っていく彼。
一体なんなんだ。
すると花束からハラリと何かが落ちた。見るとそれはカードだった。
『お誕生日おめでとうございます。これからも仕えさせていただきます。
貴女の忠実な執事より。』
几帳面な字で書かれたそれをみて、思わず笑いが漏れる。
「あいつ...可愛いところもあるじゃないか。」
その後、色と本数の意味を知って、
さらに口角が上がったのはまた別の話だが。
【紫色の薔薇】...「誇り」「気品」「王座」「尊敬」
【21本の薔薇】...「あなただけに尽くします」
私のモノ 【勘解由小路無花果】→←大事な報告 【観音坂独歩】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 169人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜月花(プロフ) - 蒼桜さん» コメントありがとうございます！本当ですね、ありがとうございます。直させていただきます！ (2019年6月2日 14時) (
レス) id: ab99525799 (このIDを非表示/違反報告)
蒼桜 - いつも楽しく拝見させてもらってます。独歩の話の中で【チグリジア】が【チグジリア】になってます。 (2019年5月5日 15時) (レス) id: d562e64b61 (このIDを非表示/違反報告)
桜月花(プロフ) - 0077さん» リクエストありがとうございます！書かせていただきます！ (2019年3月9日 21時) (レス) id: ab99525799 (このIDを非表示/違反報告)
0077 - 初リク失礼します！！一二三さんのお話で女性恐怖症が克服できてなくて…みたいな感じのお話がほしいです！！ (2019年3月9日 17時) (レス) id: 7491c8000a (このIDを非表示/違反報告)
桜月花(プロフ) - 半分ニートガールさん» そうだったんですか！ちょうど推しをかけて良かったです！また何かありましたらぜひ、よろしくお願いします！ (2019年1月22日 18時) (レス) id: 8714acda80 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜月花 | 作成日時：2019年1月19日 20時
