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十八柱 ページ18




「さ、審神者様ッ!?一体何を!?」


驚きの声を上げた彼を見ながら、ノートパソコンとパッドを引き寄せる。


「ノートパソコンがあれば書類ってプリント出来たよね?」

「ぇ、ええ…」

「Sanizonもノートパソコンから出来るっていってたし、資材?っていうのもパッドで管理できるんでしょう?」

「…はい」

「このスマホとデスクトップパソコンって担当の柏木さんとか、外部の人間が私に対する連絡手段専用だったよね」

「ま、まさか…!」

「そのまさか。口出されないようにしておこうと思って」


こうすればしばらくは誤魔化せるだろうし、何より私の生死を確認するためには政府自体がこの本丸に足を運ばないといけないのだ。

そうなれば色々と時間が稼げる。

…柏木さんも、担当している本丸はここだけではなさそうな口ぶりだったし。


「ですが、これでは何かあった際に政府に助けを求められないのと同意義です!」

「こんのすけが直接行ってくれればいいよ」

「私めが常に審神者様といられるわけでは…!」

「運が悪かったってことだね」

「それで済む問題では…!」

「まあまあ。もう日が明け始めてしまったし、少し早い朝ご飯にしよう。こんのすけは狐だから油揚げが好きなの?」

「お、お揚げ…!私めにもくださるのですか!」


ふむ、この狐ちょろい(確信)。


動きやすい服を一式、油揚げの10枚入りをひとパック、その他に基本的な調味料を一通り。

そして食パンの6枚切りと苺ジャムと他にも生活に必要なものを次々にSanizonで購入した。

厨にトースターがある事は確認済みだ。


物干し竿を庭先に組み立て、洗っておいた洗濯物を干す。

そしてひと段落したとお茶を飲んでいれば、油揚げが待ち遠しかったらしく玄関で待機していたこんのすけが厨に駆け込んで来る。

どうやら荷物が届いたようだ。


油抜きしたお揚げと食パンをトースターに入れて焼く。

その間に調味料を冷蔵庫や棚に片付けた。

焼けたパンにジャムはスプーン一杯…マーガリンを購入するのを忘れてしまった。


「おお、香ばしい匂いですぞ!」

「これに醤油をかけると美味しいんだよ」


こんがり焼けた油揚げに醤油を垂らして机の上に座っていたこんのすけの前に出す。

私は椅子に腰掛けて食パンにかじりついた。


「…え、これいつもの安いパンより美味しい」

「このお揚げも大変美味しゅうございます!」

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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2019年4月10日 21時

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