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「先生、ご飯の匂いキツいんでお風呂先に行って来てもいいですか…」
目の前には皆で作った大量の肉じゃが。
昨日のカレーは美味しくいただけたが、今日は無理そうだった。
なぜなら、今日は極限まで個性を使用する日だったからだ。
「これから肝試しをする予定だが、」
「…ちょっと無理ですかねぇ」
二、三度日中は気絶し、何度酷い吐き気にトイレに駆け込んだことか。
3時間休んでやっと、食事作りを手伝うことができるようになったのだ。
「風呂に入るのは勝手だが、倒れるなよ」
「はい…じゃあ、先に頂いて来ます…」
未だ残る頭痛にため息を吐きながら大浴場に向かう。
広い露天風呂には当たり前だが一人しかない。
肩まで浸かって、星がわずかに輝き始めた空を見上げる。
あれ、あの帽子って…。
「洸汰くん、だよね？」
男湯と女湯を仕切る板からひょこっと覗いていた特徴的な帽子。
半ば確信を持ちつつ声をかけたが、瞬時に引っ込んでしまう。
「お話ししようよ」
「嫌だ！」
「なんで？ちゃんと肩まで浸かってるよ？」
「っそ、そういうことじゃない！」
昨日は女子たちの身体を見たから倒れたので、拒否の理由はそれしかないと思ったのだが。
…私程度ではそんな魅力さえないと…！？
「あーあ、一人は寂しいなぁ。だれか一緒にお喋りしてくれないかなぁ。悲しいなぁ」
「っヒーローになりたい奴なんかと話すことなんか無い！」
わざとらしくため息を吐いたが、甲高い叫び声で遮られてしまう。
その内容に、私の心のどこかが引っかかった。
「…私、ヒーローになりたいなんて思ったことないよ」
今まで深く考えてこなかった…いや、考えることを避けていたこと。
「ぇ…？だって、お前、ヒーロー科…」
呆然とした声を出す洸汰くんは、仕切りの上から顔を出す。
その表情は、驚愕というよりも不可解…もしくは困惑という表現があっていた。
そんな彼を見て笑うが、眉が下がっているので苦笑に近い笑みだったかもしれない。
「ね、おかしいね。皆、本当にヒーローになりたくて頑張ってるのに…私は違う」
強くなりたい、と思う。
けどそれは酷く利己的なもので。
アイツに負けることのないように…そして、目の前の彼らを守るため。
ヒーローは、自己犠牲の塊。
けど、私はそこまで…他人にまで手を伸ばせるような人間じゃ無い。
「私は、ヒーローになれないよ」
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ヒヨコ(プロフ) - こんにちは、とても大好きです。← ただ１つだけ。84の戦闘シーン、exchangeではなくreplaceの場所がないでしょうか？replaceが置き換えだと認識してるので、ちょっと違うかも？となりました！更新楽しみにしてます！ (2018年10月1日 15時) (
レス) id: 1a5754497d (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。 - No,2ヒーローがベストジーニストになってませんか？気のせいならすみません。 (2018年9月17日 16時) (レス) id: b076da837c (このIDを非表示/違反報告)
碧 - うわあああ好きです！！夢主ちゃん頑張れー！ (2018年9月9日 11時) (レス) id: 1914631717 (このIDを非表示/違反報告)
たまごぼーろ。(プロフ) - いけいけ夢主ちゃん！姫をぶん殴れ！！ (2018年9月7日 10時) (レス) id: acb2629ba7 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。 - いけいけかっちゃん！夢主をおとせ！← (2018年8月23日 22時) (レス) id: b076da837c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2018年7月11日 21時
