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「ごめんねぇ、ロクなもん出してやれなくて」
「いえ、今回もとても美味しかったです。ご馳走様でした」
皿とタオルを手にしたまま、ペコリと頭を下げた。
そうすれば、目を細めてにっこり笑ってくれた爆豪くんのお母さん。
あれよあれよと言う間に、挨拶もそこそこに暖かく美味しいご飯をいただき、あまりの居たたまれなさに皿洗いを申し出て食器残りもわずか。
ちなみに、今爆豪くんはお風呂に入っている。
「…あの、」
「なぁに？」
今のうちだ、と食器を吹く手を止めずにお母さんに問いかける。
そうすれば、顔を覗くと言う随分と可愛らしい動作をされて固まってしまう。
「…今日の夕ご飯のお誘いは…お母様からでしょうか？」
「え？こういう言い方もなんだけど…違うわよ。Aちゃんをご飯に誘う予定なら、もっと豪勢に腕によりをかけて作ってるわ！」
「じゃあ今日は、急に…？」
私の問いかけに、淀みなく頷くお母さん。
内心驚きが湧き上がるが、それを表に出すことなく少し笑う。
頭の隅に浮かんでいた疑問が、確信に変わりつつあったからだ。
「…お恥ずかしながら今日、学校で泣いてしまったんです」
「まさか…勝己が何か…！？」
「あ！そういう意味ではなくて！というか全然、勝己くんには優しくしていただいてますし！」
変な誤解を生みそうになって必死に首を横に降る。
不名誉な勘違いを、彼に与えてしまうところだった…。
「…だから、もしかしたら励ましてくれているのかなぁ、と」
彼は案外、人をよく見ている。
言葉や動作は乱雑でも、どこか繊細で、機敏だ。
一度目の時もいない家族の話をした後で、分かり辛くとも哀れみを頂いてしまっていた。
多分今回も、彼の中で思う所があったのだろう。
「とても優しい、息子さんですね」
最後の一枚を丁寧に布で拭って、置く。
布巾を畳み、もうそろそろお暇しようと声をかけるべく視線を上げた。
お母さんは、俯いて小刻みに震えている。
「え？ぉ、お母様…？」
どうかしたのか、と慌てて声を掛けた。
しかし、彼女は口元を片手で覆い震えているだけだ。
爆豪くんを呼んでくるべきだろうかと考えた時、一瞬にして視界が暗くなり全身を暖かさが包む。
「うわぁ…ッ！？」
ふわりと香る匂いは、爆豪くんから時折香ってくるものと酷く似ていた。
どうやら私は、お母さんに抱きしめられているようだ。
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ヒヨコ(プロフ) - こんにちは、とても大好きです。← ただ１つだけ。84の戦闘シーン、exchangeではなくreplaceの場所がないでしょうか？replaceが置き換えだと認識してるので、ちょっと違うかも？となりました！更新楽しみにしてます！ (2018年10月1日 15時) (
レス) id: 1a5754497d (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。 - No,2ヒーローがベストジーニストになってませんか？気のせいならすみません。 (2018年9月17日 16時) (レス) id: b076da837c (このIDを非表示/違反報告)
碧 - うわあああ好きです！！夢主ちゃん頑張れー！ (2018年9月9日 11時) (レス) id: 1914631717 (このIDを非表示/違反報告)
たまごぼーろ。(プロフ) - いけいけ夢主ちゃん！姫をぶん殴れ！！ (2018年9月7日 10時) (レス) id: acb2629ba7 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。 - いけいけかっちゃん！夢主をおとせ！← (2018年8月23日 22時) (レス) id: b076da837c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2018年7月11日 21時
