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「胸ふくらむやつキタァああああ！」
と、朝から騒々しいクラス。
ヒーローネーム考案の授業が入ったからだ。
そして、それに伴って職場体験の説明がされる。
相澤先生が黒板に指名数を表示する。
体育祭での結果だそうだ。
ぶっちぎっての轟くんと爆豪くん。
「あら…Aちゃんのはないのね」
梅雨ちゃんの不思議そうな声に、私に視線が集まる。
困ったように相澤先生を見れば、何度か頷き返された。
「Aは指名数2308件だ。その中でも学校が指定してもらったところに行ってもらう」
「Aちゃんだけ行きたいところに行けないって事かしら、ケロッ」
「まあ、コイツは授業料全額免除の特例の特待生でな。学校側からの圧力があるんだよ」
…嘘は言ってない。
さすが…大人は口が回るな。
妙なところで感心しつつ、配られた小さいホワイトボードに視線を落とす。
ヒーローネーム考案の授業になだれ込み、どんどんヒーローネームを発表していくクラスメイト。
…何にも、浮かばない。
浮かばなすぎて顔がひきつる。
ついに残っていた飯田くんは名前を。
そして緑谷くんは、蔑称だと言っていたデクという名を。
「あら、Aさんは決まらないの？」
「…は、はは…こういうの、困りますねぇ」
ミッドナイトの声に頭を抱える。
こういう名を昔から考えてきた彼らは、パッと決まるのかもしれない。
ただ、私は何ヶ月前に急にヒーローを目指すことになった人間。
…そんな黒歴史になりそうなこと、考えてきたことなかった。
どうしよう、本当に浮かばない。
浮かばなすぎて血の気が引いた。
その時、天の声が降ってくる。
「幻影ヒーロー『MIRAGE』なんていかがでしょうか？」
「み、らーじゅ…」
「ええ、蜃気楼という意味ですの」
気に入らなかったら別のでも全然、と焦る百ちゃんの手を取る。
そしてにっこりと笑って、お礼を言った。
「天才、百ちゃん！それで決まり！ありがとう…！！」
「や、役に立てたのなら、よかったですわ！」
頬を染めて嬉しそうにする百ちゃん。
そんな彼女が見守る中、ホワイトボードにペンを走らせる。
そして教台の前に立って、ホワイトボードを立てた。
「私のヒーローネームは、幻影ヒーロー『MIRAGE』です！」
グッと百ちゃんに指を立てれば、彼女もグッと立て替えしてくれた。
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びだくおん - 25のところ相澤先生のセリフ『礼』が『例』になっていると思いますよ〜 (2018年9月26日 20時) (
レス) id: 928f36eedf (このIDを非表示/違反報告)
裕貴雛@きょーたん(プロフ) - 突然すみません。こいつ何言ってんだと思うかもしれませんが書きます。replaceという単語が書き換えるという意味でで出てきてるのですがreplaceの方が一般的に置き換えるの意味の方が強いです。また、exchangeは商品やお金に対して使うのでchangeをオススメします。 (2018年7月11日 4時) (レス) id: 630a80e8a5 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - すっごく面白いです！！！！これから少しずつわかってくるであろう真実にドキドキします！誰落ちかも楽しみです〜！更新楽しみにしてます！ (2018年6月28日 22時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
ユニ(プロフ) - 紹介文の漢字が英雄になっています！間違ってたらすみません。 (2018年6月24日 18時) (レス) id: dff716be10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2018年6月21日 2時
