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予想外にオールマイト先生、というか八木先生の治療は難航していた。
できない訳はない。
私の仮説は完璧だった。
ただ、治療に伴う能力のキャパシティが話にならないほど小さい。
酷く疲れる、と彼らには言ったが、それどころじゃなかった。
「っはぁー、っはぁ、」
平衡感覚がわからなくなるほどの目眩、酷い息切れ、動悸。
もっと酷い時は、吐き気を堪え切れない時もあった。
治療の際はリカバリーガール監修の下、八木先生をミッドナイトが個性で眠らせてやっている。
この酷い不調を、リカバリーガールが八木先生の身体を診ているえ時にうまく抜け出してやり過ごしているわけだが。
「…っは、っは…はー…っ」
今は授業中で滅多に人は通らないことをいいことに、廊下の壁に背中を預ける。
今日はトイレまで持たないほどに、反動が酷い。
しかし、いくら人が来ないと言ってもゼロじゃない。
大ごとにされる前に、人気のないところへ避難しなくては、
「オイ、テメェそこで何やって…あ”？依怙贔屓女じゃねぇか」
「ぇ、こ…ひーき…」
見つかってしまったのは、四六時中不機嫌そうな爆豪くん。
その手には教材か何かが握られていて、教師に頼みごとをされたのは一目瞭然だった。
気にするな、と言う前に立ち去ろうとする彼の姿に安心する。
これが緑谷くんや、百ちゃんだとこうはいかないだろう。
「ッチ、」
数メートル歩いて言った彼は、離れていても聞こえるくらい大きな舌打ちをした。
それからくるりと向きを変えて、ツカツカとこちらに寄る。
「…保健室でいいんかよ」
表情はやはり悪辣だが、さすがヒーローを目指すだけあるということか。
さすがに人が倒れているのを見過ごすことはできないらしい。
…甘い、匂いがする。
彼が寄ってきてしゃがんだ時、ふわりと風に乗る甘い香り。
どこか嗅いだことのあるようなそれに、ふっと気が緩んだ。
「ト、イレで、いい…」
「あ”？」
「誰にも、知られ、たく…ない…」
この症状は、最長数十分耐えれば消える。
他にも何か消耗しているのかもわからないが、今のところ自覚できるのはこれだけだ。
「お、ねがい…あとで、なんか…奢るから」
ものでつれそうな人間じゃないことは百も承知だが、思考回路が鈍った頭ではこの位しか条件が提示できなかった。
「…言ったな、覚えとけよ」
…マジか、釣れた。
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びだくおん - 25のところ相澤先生のセリフ『礼』が『例』になっていると思いますよ〜 (2018年9月26日 20時) (
レス) id: 928f36eedf (このIDを非表示/違反報告)
裕貴雛@きょーたん(プロフ) - 突然すみません。こいつ何言ってんだと思うかもしれませんが書きます。replaceという単語が書き換えるという意味でで出てきてるのですがreplaceの方が一般的に置き換えるの意味の方が強いです。また、exchangeは商品やお金に対して使うのでchangeをオススメします。 (2018年7月11日 4時) (レス) id: 630a80e8a5 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - すっごく面白いです！！！！これから少しずつわかってくるであろう真実にドキドキします！誰落ちかも楽しみです〜！更新楽しみにしてます！ (2018年6月28日 22時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
ユニ(プロフ) - 紹介文の漢字が英雄になっています！間違ってたらすみません。 (2018年6月24日 18時) (レス) id: dff716be10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2018年6月21日 2時
