どこかの世界線で、全てが終わった後の懺悔。�� ページ22
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「きみには、スコッチが死んだ時の真相をまだ話していなかったな」
全てが終わってからしばらく経ったある日、ライ…いや秀一はそう言った。
2LDKのこの広い部屋は、公安の管轄下にあるマンションで高級な部類に入る。
そんな所にひとりで住む私は、立派な犯罪者(足枷付き)。
刑務所に入る事を免れたのは、ひとえに秀一、零、コナンくんのおかげ。
…コナンくんだけ本名でないのは、彼の都合上である。
特に、秀一と零は次の日が休みであると高確率でこのマンションに顔を出して晩酌をする。
ちなみに三人で晩酌をした事は右の指に収まる程度の回数である事は明記しておこう。
その理由は、彼が先ほど口にしたスコッチという男の死が原因であると思ったのだが。
「真相、ねぇ。…今さら？」
ロックグラスを二つと氷が山ほど入ったボウルをトレイに乗せて運んでいた私は、首を傾げる。
そんな私にフッと笑みを浮かべた彼は、袋から一つの瓶を取り出した。
新品であるそれを、テーブルの上に置く。
「…スコッチ」
「ああ。もう何年も飲んでいなかったんだがな…今日飲むにはもってこいの酒だ」
静かに注がれていく液体は琥珀色で、心なしか光って見えた。
静かに椅子に腰を据え、グラスを一つ手に取った。
「あの日、俺しか知らない真相をお前に教えよう」
ジッと翡翠色の瞳が、私を真っ直ぐと射抜く。
少し眉を潜めた私に彼は口元を緩めて、一口スコッチを煽った。
そして彼は静かに、驚愕の一言を呟いた。
スコッチは、公安から送られた降谷 零と同期のNOCであった。
私は疑問を抱く。
秀一もNOCであったのに何故彼を殺したのか…本当に彼は殺したのか。
「そんな目をするな、順を追って説明するさ」
スコッチが公安と連絡を取っていた所を偶然目撃した秀一は、スコッチを廃ビルへ呼び出した。
自分もNOCである事を明かすために。
しかし、彼に殺されると勘違いしたスコッチは、秀一から奪った拳銃を自分の胸に当てる。
そこで秀一は自分も同じ立場である事を説くが、階段の音に組織の人間だと思ったスコッチはその引き金を引いた。
「その足音の持ち主が、バーボン…じゃなくて零だったってわけ？」
「…ああ、だが降谷くんは、」
「スコッチの名前は？」
何か言おうとしていた秀一の言葉を遮って、問うた。
彼は何かを言いたそうにしたが、一度口を閉じてから言った。
「翠川 唯だそうだ」
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さち - おもしろいです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年5月22日 0時) (
レス) id: 43b8d3401a (このIDを非表示/違反報告)
Blanche*(プロフ) - 思わず泣いてしまった....... 続きが気になります!! 無理のない範囲で頑張って下さい!!!!!! 応援しております!!!!!! (2019年5月21日 22時) (レス) id: 5327bf9003 (このIDを非表示/違反報告)
ナシ(プロフ) - コメント失礼します！おもしろいし、感動して何度も泣いてしまいました。続き気になります！更新頑張ってください！！ (2019年5月21日 18時) (レス) id: 9c83a487c9 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - めっちゃ面白いです！！ほんとに！！更新楽しみにしてます！ (2019年4月4日 14時) (レス) id: cb719f86c6 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 大好きで何回も何回も読み直してます！！更新待ってます！！ (2018年9月27日 7時) (レス) id: cb719f86c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2018年3月24日 0時
