会長 286 ページ6
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アーデルハイトに話してくる
そう言って彼がこの部屋を出て行って、何十分経っただろう
私は、この部屋に入って座った椅子から動かず頬杖をついて遠くを見つめていた
ちょうど視線の先にある窓から見えるのは、街中では見えないような緑
…聖地、と彼らは言っていたっけ
なぜ聖地などと命名されたのかはわからないが、豊かであることには変わりない
鳥が飛び交い、動物の気配がするこの森は、生きている
ふと、綱吉くん達は大丈夫だろうかと思いを馳せた
あの不思議な現象は常に彼が原因であったように思われるので、今回のこともそうなのだろうか
ふう、とため息を吐いた時、背後で微かに物音が聞こえる
全く感じ取れなかった気配に、咄嗟に振り向いた先にいたのは…
「はぁい、かいちょーサン」
胡散臭い笑顔を浮かべながらヒラヒラと手を振る加藤 ジュリーだった
フランがこの男をみて怯えていたことを思い出し、警戒心を強める
それがわかったのか、彼は戯けた態度を正すことなく肩を竦めてこちらへ近づいてきた
「…クロームに手、出してないよね」
自然と低くなる声を自覚しながらそれを治す気はさらさらない
彼の人間性など元から知らないが、なぜか違和感を感じてしまう
フランが怯えていたからか、第六感というものからか
「もー心配症だなぁ！ダイジョーブダイジョーブ…今んところは、ね」
心配性だと笑う癖に、言っている内容は穏やかではない
必要以上に感じる含みに眉間のシワが深くなったのは言うまでもない
彼は笑いながら私の目の前の席に座る…さっきまで八雲くんが座っていた場所だった
「…それは、クロームの」
「そうそ。抵抗されちゃったらメンドくさいじゃん？」
にや、と笑った加藤くんが持っているのは、クローム三叉槍
思わず手が出そうになるが、思い留まった
それは、八雲くんの『シモンに手を出したら許さない』という言葉があったからだ
…彼と話したいことがあるんだから、耐えろ
そう自分に言い聞かせて深く息を吐いた
「…クロームちゃんも結構な可愛子チャンだけど、かいちょーサンも美人だよねぇ」
「褒め言葉として貰っておくよ」
「…俺ちんたちの方に着く気はない？」
キラリと獲物を捕らえるかのように光る瞳
私はそれをいい機会だと思いつつ、ジッと彼の瞳を見返して笑う
「…君は、何者かな？」
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バイパー(プロフ) - 会長が会長がぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!これからも頑張ってください!! (2017年5月26日 21時) (
レス) id: 9e0fe0a3ea (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴(プロフ) - あぁぁぁぁぁぁぁ会長ぉぉ！お客様！お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんかぁぁぁ！？ (2017年4月23日 22時) (レス) id: 87903ff8ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆにおん(プロフ) - 文才すごくありますね！！面白いです！頑張ってください (2017年4月17日 19時) (レス) id: 357fba11b9 (このIDを非表示/違反報告)
沢優@蝸牛更新だぜ★(プロフ) - やっぱり面白いです！なぜそんなに文才があるのか…俺も見習いたいですよ…!!更新頑張ってください！ (2017年3月26日 15時) (レス) id: 5a14bd1f6f (このIDを非表示/違反報告)
桐枝(プロフ) - とってもとっても面白いです！ (2017年2月11日 22時) (レス) id: a0cd7a23ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2016年12月15日 20時
