会長 315 ページ35
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強くなりたいと、常に思っている
骸に負けた、あの日から
しかし僕自身、そんなに強くなったとは思えなかった
ユリアさんの時も、10年後の恭弥の時も、白蘭の時も、八雲君の時だって
ギリギリ勝利を収めてはきた
もちろん相手が強いということも原因の一部だとは思っている
それでも、進歩が…無さすぎる
「さあ、どうする？」
チェッカーフェイスが笑う
じわりと、汗がにじむ
「ユニ君に助けられるのを待つだけか？」
グッと手のひらを握り、唇を噛む
そして、視線をあげて彼をにらみ口を開いた
「ネーヴェ君のような雪に君は、なる覚悟があるのか？」
ネーヴェさんの名に、心臓が跳ねる
それととも、アリアとユニの身を案じていたルーチェさんの姿が脳裏を過ぎった
「…する」
「それでいい。…これで全て役者が揃ったようだ！」
大袈裟に手を広げてみせたチェッカーフェイスは、最後に僕らを順々に見渡す
そして、意味深な笑みを浮かべたまま消えていった
「また会おう」
そんな言葉を残してチェッカーフェイスが背を向ける
僕はその背を睨んだまま、意識が真っ黒に塗りつぶされて行くのを感じていた
目が覚める
今度はしっかりと視界には自分の部屋の天井が写っていた
無意識に詰めていたであろう息を深く吐き出す
視線を逸らして後悔した
…フラン
フランが出しっ放しにした服やパズルは、そのままにしてある
いつか片付けないといけないとは思っているが、未だ気持ちが切り替えられないのも事実だ
「全て忘れたんだ、幸せにやってるよ」
そう自分に言い聞かせてベットから抜け出した
時計は午前4時を指していたが、あんなことが夢の中であったのだから寝る気はしない
上着を脱ぎ捨てて、全身鏡の前に立つ
これが…力を吸い取っている…
わき腹に広範囲に広がる茶色の痣
改めて見ると、不快感を煽る肌だと客観的におもう
ため息を一つ吐いて、制服に着替え始めた
「ほほほほ…こりゃ失れ…ッ」
音もなく10本のダーツが壁に突き刺さる
磔にされたスーツの男は冷や汗をかきつつも笑っていた
「た、たた大変失礼いたしましたハハッ。チェッカーフェイス様の使い、尾道でございますフフッ」
「…説明か何かかな」
「その通りでございますひひっ」
何がおかしいのかずっと笑っている尾道という男の説明に耳を傾ける
それとともに渡されたのは、小さいトランクケースだった
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バイパー(プロフ) - 会長が会長がぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!これからも頑張ってください!! (2017年5月26日 21時) (
レス) id: 9e0fe0a3ea (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴(プロフ) - あぁぁぁぁぁぁぁ会長ぉぉ！お客様！お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんかぁぁぁ！？ (2017年4月23日 22時) (レス) id: 87903ff8ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆにおん(プロフ) - 文才すごくありますね！！面白いです！頑張ってください (2017年4月17日 19時) (レス) id: 357fba11b9 (このIDを非表示/違反報告)
沢優@蝸牛更新だぜ★(プロフ) - やっぱり面白いです！なぜそんなに文才があるのか…俺も見習いたいですよ…!!更新頑張ってください！ (2017年3月26日 15時) (レス) id: 5a14bd1f6f (このIDを非表示/違反報告)
桐枝(プロフ) - とってもとっても面白いです！ (2017年2月11日 22時) (レス) id: a0cd7a23ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2016年12月15日 20時
