会長 292 ページ12
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「……私の、友達だから」
私の言葉に、息を飲むような声が聞こえて来た
二人しかいない部屋なのだから、それは彼しかいない
「う、そだ…だって、会長さんは…俺とは、違って…いっぱい、周りに人が、いて…俺なんか…」
「人が周りにいるからって、全員友達だとは限らない」
使わせてもらった布団を畳んで、立ち上がった
そして、簡易シンクの前に移動して水を出す…顔を洗うために
「綱吉くん達は仲間。恭弥、ザン兄、フランはもう家族みたいなもの。生徒会だって、チームだ。確かに、私のことを慕ってくれている人が学校には多いけど…それは多分憧れ」
パシャリ…パシャリ…と、何度か顔に水をかけてから、昨日借りたタオルを顔に押し付ける
ちらりと視線を窓の外にやれば、太陽の位置は高い
…朝だと思ってたけど、意外に昼の方が近いのかもしれない
そう思いながら、冷蔵庫の中を勝手に漁らせてもらう
卵を二個と、牛乳と、ベーコンを取り出した
すでに冷蔵庫の中のものを利用する許可は取っている
ボウルの中に卵を割り入れ、牛乳をほんの少し加えて混ぜた
手は決して休めぬまま、言葉を続ける
「…対等、尚且つ相性が良くなければ友達なんて呼べない、でしょ？」
「…でも、」
「んー、それとも、私と友達は嫌だったかな」
本来なら敵同士で友達なんておかしい事なんだろう
特に、最前線で守らなくてはならない使命を持つ私は
それでも、私はもう彼を傷つけることなんて望まない
「嫌…」
「…っ、」
ずきり、と胸が痛む
思わず手のひらを固く握った時、八雲くんが続ける
「……じゃない…から、困ってる…のに…」
八雲くんは、心底困惑している様な雰囲気を纏いながら続ける
「僕は、前にも言った通り……炎真の為だったら、君を…殺せるん、だよ？」
「ん、そうだね。でも私には…できないと思うんだ」
彼の言葉は、信念さえもを感じる
それでも私は、もう迷うことさえもせずに彼を救うことを約束する
「例え、八雲くんと戦うことになっても…殺せない」
「…戦うの、に？」
「どんなに全力で戦っても。私は君を殺さないで、君と君の仲間を並盛町に連れて帰るよ」
「それが君を救うために、唯一できることだと思うから」
「…食べようか」
テーブルの上にはふわふわのオムレツとベーコンとトーストが並べられている
私は椅子に座って、にっこりと笑った
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バイパー(プロフ) - 会長が会長がぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!これからも頑張ってください!! (2017年5月26日 21時) (
レス) id: 9e0fe0a3ea (このIDを非表示/違反報告)
林檎飴(プロフ) - あぁぁぁぁぁぁぁ会長ぉぉ！お客様！お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんかぁぁぁ！？ (2017年4月23日 22時) (レス) id: 87903ff8ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆにおん(プロフ) - 文才すごくありますね！！面白いです！頑張ってください (2017年4月17日 19時) (レス) id: 357fba11b9 (このIDを非表示/違反報告)
沢優@蝸牛更新だぜ★(プロフ) - やっぱり面白いです！なぜそんなに文才があるのか…俺も見習いたいですよ…!!更新頑張ってください！ (2017年3月26日 15時) (レス) id: 5a14bd1f6f (このIDを非表示/違反報告)
桐枝(プロフ) - とってもとっても面白いです！ (2017年2月11日 22時) (レス) id: a0cd7a23ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2016年12月15日 20時
