会長 222 ページ23
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「…っうわ、」
一瞬の浮遊感の後、足の裏を地面が急に押し返す
膝が折れ思い切り前に傾きかけた時、背後に引っ張られる体は何かに受け止められる
ワープする前に私を抱き寄せていたのは恭弥だから、彼しかいないのだが
…超不機嫌
ビシバシと感じる嫌な黒い空気に顔を引きつらせる
その時、入江の指示で獄寺くんが転送システムを実弾で撃ち落とす
それは嫌な音を立てつつ、民家の無い山へと落ちていく
「き、消えた！？」
ほっと息を吐いた直後、綱吉くんの悲鳴に視線を上げる
文字通り消えた転送システムは白蘭の元へ帰ったという
つまり、またすぐに真六弔花と白蘭を引き連れ戻ってくるということだ
戦闘は免れないと考えていいだろう、この、10年後の並盛町を舞台に
「…アジトでも、直ぐに追いつかれる」
神社の社から現れた草壁の言う通りボンゴレのアジトに一旦避難することに落ち着いたが、それも油断できないのでは無いだろうか
グッと眉間に皺を寄せて口を開こうとした時、ぐらりと視界が揺れた
「ぅ、あ…っ」
ズキリ、と痛む脇腹を咄嗟に手を当てた
尋常ではない目眩に吐き気を覚えた私は、口元を片手で抑える
ちょうど転送システムが戻ってきたらしく、そちらに皆気を取られていて心の隅で安堵した
そこでふと、思い出した
この地は、ノン・トゥリニセッテが放射されている…！
「っ…ぃ、づっ…！！」
短く息を吐いて、ゆっくりと地下アジトへ向かう
敵は四方に散ったらしく、恭弥とディーノさんは並中の方へ走っていく
「ッ、テメェ…！」
勘の鋭い恭弥が走って行ったことに息を吐けば、ガッと肩が掴まれる
視線を向ければ、銀色の光が反射して眩しさに目を細める
咄嗟に首を横に振った
…スクアーロは、10年後だから私のことを知ってるのかもしれない
「っなにも、いわな…いで…！」
「…ッチィ、コッチに来い！！」
グイ、と抱き寄せられて持ち上げられる
次に感じたのは凄まじい突風
それは彼が私を抱いて走っているからだった
流石鮫、ということか
「ッそこ、右…ラルの居る医療室…」
「お前、沢田の奴にはなにも言ってねぇのかぁ！？」
「だっれにも…言ってない、10年前の人たちには…」
自分の呼吸が浅いことを感じながら、目を瞑る
異様なほどに早く高鳴る心臓に合わせて、痣が痛む
「…信用してねえんだな、随分と」
ぽつりと降ってきた言葉に、唇を噛んだ
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コアラ - ここで言うのもなんですけど、お風呂の回主人公のあざを作者忘れてますよね〜 (2017年7月2日 5時) (
レス) id: 09b6c4131f (このIDを非表示/違反報告)
金魚ばち(プロフ) - ザン兄に抱きしめられたい。そして作者様のような語彙力が欲しい。 (2016年9月4日 9時) (レス) id: c9325c6a31 (このIDを非表示/違反報告)
@まーく(プロフ) - 更新きた！！やっぱり会長はカッコイイですね惚れる(*´∀｀*)これからも頑張ってください！！ (2016年8月16日 13時) (レス) id: 8711a4e48e (このIDを非表示/違反報告)
主人公って性格最高だわ!!@沢優(プロフ) - とても楽しく読ませてもらってます!!更新頑張ってください！ (2016年7月19日 17時) (レス) id: 7489f80356 (このIDを非表示/違反報告)
ロール(プロフ) - とても面白いです。続き楽しみにしてます！更新頑張って下さい！応援してます！！ (2016年7月5日 0時) (レス) id: ee26429b75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2016年2月19日 23時
