会長 210 ページ11
．
…ターゲット、ルール
ぶわりと入江の胸から上がった炎を見て、思考を巡らす
それをみて騒ぐ皆を遠目に見つつ、悠々とルール説明を続ける白蘭を見た
「入江、手を貸して」
「…え、？」
額に汗を滲ます入江の手を取る
そして、身体の中に巡るものを入江の手に移動するようなイメージを強く持った
じんわりと熱くなる指輪が、形を変える
…まあ、これで少しは楽になるかな
「ぇ、苦しく…ない…？」
「私の炎を少し移しただけ。今回私は初めから除外されてるから…これくらい、いいよね？」
最後の方は白蘭に向けていう
彼は、紫色の瞳を強く光らせこちらを見ていた
獲物を狙うような、眼つきで
「…じゃ、始めようか」
報酬の説明に合わせ、空にトゥリニセッテを形取った花火が上がる
そして、笑みを私に向けた
「トゥリニセッテと、Aちゃんだよ」
こちらに向けられた目を動じることなく見返せば、同時に何者かに両腕を後ろに引っ張られた
目を見開いて左右を見れば、白蘭をキッと睨む京子とハル
その瞳は、少し涙に潤んで揺らいでいた
「…ありがとう」
私を渡さない、という意思表示だろうか
両腕を掴む力は強く、少しだけ震えていた
「ふふっ、随分と好かれてるねAちゃん。あ、そうそう…バトルを始める前に公平にジャッジする審判を了解しないとね」
こちらを楽しそうに見る白蘭の声のあとに、抑揚のない女の声が響いた
高層ビル群の隙間から、二つの影が降り立つ
「…ぁ、私が撃ったチェルベッロ」
ぽつりと、意識でずに出た言葉に綱吉くんが目を見開く
もちろん、麻酔で眠ってもらうために銃を撃った
恨まれてなければいいのだが
「…ッチ」
そんなことをぼんやりと考えていれば、私たちの基地からスクアーロが現れた
どうやら、暴れようと潜んでいたらしい
「…ノン・トゥリニセッテがないなら、ラルも連れて来れば良かったかな」
そんなことを考えながら、観覧者席に移動する
途中で来た山本くんは着替え始め、入江達は私達の
「3分経ちました」
両隣には、未だ腕を離さない京子とハル
私は、ジッと前を見据えていた
…どう転んでも、この子達は逃さないとね
そんなことを考えながら、息を深く吐いた
「チョイスバトルスタート！！」
チェルベッロの声が、スピーカー越しに響いた
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コアラ - ここで言うのもなんですけど、お風呂の回主人公のあざを作者忘れてますよね〜 (2017年7月2日 5時) (
レス) id: 09b6c4131f (このIDを非表示/違反報告)
金魚ばち(プロフ) - ザン兄に抱きしめられたい。そして作者様のような語彙力が欲しい。 (2016年9月4日 9時) (レス) id: c9325c6a31 (このIDを非表示/違反報告)
@まーく(プロフ) - 更新きた！！やっぱり会長はカッコイイですね惚れる(*´∀｀*)これからも頑張ってください！！ (2016年8月16日 13時) (レス) id: 8711a4e48e (このIDを非表示/違反報告)
主人公って性格最高だわ!!@沢優(プロフ) - とても楽しく読ませてもらってます!!更新頑張ってください！ (2016年7月19日 17時) (レス) id: 7489f80356 (このIDを非表示/違反報告)
ロール(プロフ) - とても面白いです。続き楽しみにしてます！更新頑張って下さい！応援してます！！ (2016年7月5日 0時) (レス) id: ee26429b75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2016年2月19日 23時
