【REBORN！】運命です、会長！

会長 103 ページ24

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「復讐者(ヴィンディチェ)の牢獄で脱走を試みた者がいた。そいつの名が六道 骸だ」


…牢獄？

と言うことは骸は牢獄にいたと言うことだろうか


「まっまた脱走したのー！？」


そう叫んだ綱吉くんの言葉に首を傾げる

"また"ということは、前に黒曜センターにいた時のも脱走してきたとでもいうのか


…調べる必要があるな


マフィア関係なら、ない事もないだろう

しかし、骸自身がマフィアを毛嫌いしている節がある

なら、骸はなんなのか…


「だが、脱走は失敗に終わったはず」


マーモンの声に、思考に溺れそうになったところを浮上する

どうやら、その復讐者の牢獄という所の一番最下層に入っているらしい

それなのにここに存在できる骸はやはりチートだと思う


「現に僕はここに在る」


「面倒臭い奴だなぁ…いいよ、ハッキリさせよう」


そういったマーモンの言葉に、賛成しなくもない

確かに、ナッポーの性格は面倒臭い


「君は女に付いた幻覚だろ」


マーモンの声を合図に、吹雪が吹き荒れる

余裕そうな骸の足元がだんだんと凍り始めた


…これ、僕の凍結の炎で出来ないかな？


そう思いつつ、寒さに震える腕を擦る


「おやおや？」


楽しそうにそういった骸は、すでに腰近くまで凍る

より一層強くなった風と雪に、顔を顰めた


「幻覚でできた術士に負けてあげるほど、お人好しじゃないんだ」


その声の余韻が完全に消えた後、骸は完全に凍結する

冷凍ナッポーの出来上がりー、なんて考えていられる程僕は心配していなかった


…あの余裕そうな笑み

まだまだ序の口というほどだろう


「さて、化けの皮を剥がそうか」


マーモンの顔が、鋼鉄のトンカチのようなものに成り代わる

そして、そのまま勢いよく突っ込んでいった


マーモンの可愛い顔が…柔らかい頰が…


ショックを受けつつ、黙って見ていた

あと1メートルもないという所で、マーモンに勢い良く何かが絡まる

それはとても複雑に絡まっていて、一本一本が細かった


…あれは…


その一本につき一つ、何かの蕾がふわりと綻ぶ

それは、鮮やかな色をした綺麗な蓮の花


「クフフフ…」


再び響いた骸の笑い声

その途端に、蒸発する音が聞こえ骸が蘇生する


…解凍ナッポー？


ふざけた事を考えているうちに、蓮の蔓が絞められたのか声を上げるマーモン


「うわ…あいつ何者？」


向こうの…確かベル？が、お気に入りのマーモンをいじめられているからか、低い声音で呟いた

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