【REBORN！】危険です、会長！

会長 66 ページ26

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「…寝すぎた」


やばいと呟いて、ベットから跳ね起きる

手紙に書いてあった、試合スタートの時間は午後11時

今の時刻は10時50分


遅れる…


そう思いながら、素早く黒スーツを着て家を出た

もちろん紳士服だし、なぜ黒かというと…血が染みてもバレないように


「…フランは、いないよな？」


ポツリ呟いて走る

朝に飲んだ薬が効いているのか、違和感こそ感じるが痛みは全く持ってなかった

自分の怪我より、フランがその場にいるのかが気になって仕方がなかった


…綱吉くん…連れてきてたら頰抓ってやる


見上げた校舎は、不気味なほど静か

おかしいと周辺を見回せば、見えただけで不審者が3人

しかも、じっとそこから動こうとしない


「ま、気にしないけど」


校舎裏の垣根を走り抜けて校庭に出た

その途端、何かの爆発音が静寂の中に轟いた

校舎を見上げれば、三階のフロアの窓から出てきたダイナマイトが爆発する

立ち止まって、呆然とする


別に、怖いと思ったわけじゃない

怖気付いたわけでもない

ただ…


「しゅ…出費がぁあああ！！」


次々と窓ガラスが割れて、校舎が軋む

思わず叫んでから気づいた


…相手に払って貰おう


そう思って、また走り始める

三階に近づいて行けば行くほどに壁に刺さっている特殊な形のナイフの量が増える

それに顔を引き攣らせながら歩みを進めて行く


「あと6分でハリケーンタービンが爆発を開始します」


…爆発？

校舎を…？


サァっと血の気が引いていく


「時間もねぇのかよ！！くっそぉ！！」


獄寺君の声に顔を上げる

設置されているモニターには、ボロボロになった獄寺くんと対戦相手であろう金髪の子

残念ながら、γに邪魔されたせいでヴァリアーの情報は得ることができなかった為、誰かもわからない


…とりあえず、危ない状況だということはわかったな


図書室に駆け込んだ獄寺君だが、すぐに金髪くんに追い詰められる

空中に放られた無数のダイナマイトが、何もしていないのにスッパリと切れる

それに不信感を持った人も数人居たらしい


「ああ！獄寺君が！」


綱吉くんの叫び声にこちらは皆、顔を青ざめる

色んな所を掠めてナイフが飛ぶ

所々を流血させながら逃げ惑う獄寺君に、金髪くんが三本のナイフを投げる


「でっきあっがり〜」


金髪くんはニヤリと笑って、獄寺くんは動きを止めた

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