episode…113 ページ40
.
「…え」
スパナがポロリと飴を落とす
ツナもハイパーモードなのに、目を丸くしている
…つい口が悪くなっちゃたね
平然としているリボーンはきっと、私の過去を分かってるから何も言わないのだろう
アイリスは楽しそうに顔を歪めて唇を舐める
「さぁいくよ、下僕ども…燃えてきな！！」
紫の炎を纏った鞭が振り下ろされる
それを受けた４つの生き物は、奇声を発しながら増殖を始めた
「…ヴェル、お待ちかねの戦いだね」
気持ち悪さに顔を歪めながらヴェルに言った
ヴェルも顔を顰めつつ、背負っていた大きな鋏を手に取る
「…ぅえ、ちょーキメェな。主様、マジでアレとやんの？」
「我慢我慢、キモいけど」
「…んじゃ、もうちょっと炎ちょーだい」
右手の上に立ったヴェル
意識を指先に向けて、力を込める
そうすれば、灰色の炎がヴェルを包んでいく
…さ、全力で行こう
「見て、この通りさねボス」
アイリスが部屋の天井の角をみてそう言った
きっと、そこにカメラがあるんだろう
「私さ…人体実験大っ嫌いなんだよ。だから…正一くん、ゴメンね？」
ニッコリと笑って言った
『な、なんでAさんがッッ！？』
機械越しに聞こえてきた正一くんの声
「あんなんじゃ閉じ込めた内に入んないね」
『アイリス！決してAさんは＿＿＿』
ブチリと切られた通話
アイリスは不気味に笑う
「手加減してたら…死ぬよ？」
「ふん、元々する気もないさ」
アイリスの声に奇声というには酷い音を発する生き物逹
「さあひねっといで、下僕ども」
語尾にハートでも付いているかのように陽気に言うアイリス
それを受けて、生き物は腕のような何かを伸ばしてきた
「…ヴェル」
「はいよっ！」
グンと伸びてきた何かを逃げることもせずに、見つめる
ツナの声が聞こえてきた気がしたが、それも破壊音にかき消される
腕のようなものが私を突き抜ける
「…残念だね、幻覚だよ」
パチンとスナップをすれば、戸惑うように止まった生き物逹
そうしている間にも、ヴェルは動いている
ボトリ…
何か重量のあるものが落ちるような音がする
そんな音がいくつもいくつも連続で鳴る
「なっ、お前達！」
アイリスの視線の先には、腕を失くした死茎隊
床には、合計8本の腕だったもの
…本体が無ければ、増殖もなにも無い
「…まだまだ行こうか」
呟いて、またスナップを一つ鳴らした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 581人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
BLACK(プロフ) - すっごく面白かったです！骸との絡みとお話の続きが気になります！更新お願いします！ (2021年8月17日 0時) (
レス) id: 5fa5486c5f (このIDを非表示/違反報告)
雪雛 - お身体大丈夫ですか？？体調管理もお気をつけてください。更新待ってます！ (2018年8月7日 20時) (レス) id: 42849da78e (このIDを非表示/違反報告)
はまよう(プロフ) - リボーンの夢小説で一番好きな作品です！ お体に気をつけてください！もしよければ更新待ってます(//∇//) (2018年5月2日 9時) (レス) id: 6acd6d9c40 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫♪♪(プロフ) - お身体に気おつけて更新頑張ってください！ (2018年3月28日 11時) (レス) id: 80ca512ce2 (このIDを非表示/違反報告)
闇の道化師(プロフ) - 退院…出来ましたか？辛いですよね…入院って…これからも応援しているので、気が向いたら更新してくれると嬉しいです。 (2017年5月4日 9時) (レス) id: a4c5ed2f5a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2015年3月13日 18時
