episode…90 ページ16
．
「…暇だね」
ポツリと呟いてみるが、誰も返してくれない
焔を注入し続けるのが辛くなった為に、三人は匣に戻ってしまった
…こういうのって、体力の問題？
思い立ったら吉日と言わんばかりに、備え付けの電話を手に取った
かけるのは正一くんの携帯電話に
…白蘭になんか死んでも掛けたくない
『もしもし？Aさんですよね？』
「うん、トレーニングルームとかある？」
『…なぜですか？』
少し警戒したような声に思わず笑ってしまった
「…来てくれたら、教えてあげる」
そう言って電話を切った
彼が日本に行く前に、話しを付けなければならない
なら、その機会を作るまでだ
…京子を危ない目に会わせるわけにもいかないからね
10分ほど待った後に、ノックがこの部屋に響く
警戒しつつも、開け放てばそこには少しラフな格好をした正一くん
…といっても、いつも着ている上着が無いだけだが
「Aさん、遅くなってすみません！」
「…いや、上着を忘れるほどに急がなくっても良いんだけどね」
「えっ、あ…これは…」
取り敢えず、入ってよ
そう言って笑えば、少し緊張感のある表情を浮かべる正一くん
…問題は、正一くんに盗聴器か何かでも付いていないことが優先かな
紅茶を入れて、正一くんの前に出す
それと同時に、匣を三つ並べた
目を丸くして声を上げそうになった正一くんに、静かにしろと人差し指を自分の唇に当てる
…これでよく隠せてきたよね
いや、バレてるんだから隠せてないのか
「…トレーニングルームの件ですけど」
「そうそう、それ。暇なんだよね〜」
ニッコリと笑いながら、リングに焔を灯す
「今すぐには難しいかと…」
「白蘭に許可取ればいいの？」
カチリと指輪を匣にはめる
焔を注入したのは青色の匣…つまり、スクルドのものだけだ
焔の限界があったし、一番静かだと思ったから
予想通り、スクルドは素早く状況判断をして、私の近くに浮いていてくれている
「…ええ、白蘭サマに取らなければ…」
「…じゃあ、つまらないから私に付き合ってくれない？」
他の二つの匣を振ると、正一くんはゆっくり頷いた
そして、腰のベルトをゆっくりと外す
…そこに盗聴器か
「何をなさるのですか？」
「え？お菓子作りだね。白蘭に砂糖大量のを与えて糖尿病にでもさせようかと思って」
わざと大きい声で、聞こえるようにそういった
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BLACK(プロフ) - すっごく面白かったです！骸との絡みとお話の続きが気になります！更新お願いします！ (2021年8月17日 0時) (
レス) id: 5fa5486c5f (このIDを非表示/違反報告)
雪雛 - お身体大丈夫ですか？？体調管理もお気をつけてください。更新待ってます！ (2018年8月7日 20時) (レス) id: 42849da78e (このIDを非表示/違反報告)
はまよう(プロフ) - リボーンの夢小説で一番好きな作品です！ お体に気をつけてください！もしよければ更新待ってます(//∇//) (2018年5月2日 9時) (レス) id: 6acd6d9c40 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫♪♪(プロフ) - お身体に気おつけて更新頑張ってください！ (2018年3月28日 11時) (レス) id: 80ca512ce2 (このIDを非表示/違反報告)
闇の道化師(プロフ) - 退院…出来ましたか？辛いですよね…入院って…これからも応援しているので、気が向いたら更新してくれると嬉しいです。 (2017年5月4日 9時) (レス) id: a4c5ed2f5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2015年3月13日 18時
