episode…1 ページ2
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ギャァァァアアアア！！
人の出す声だとは思えない程の奇声が響き渡るこの暗い薄汚れた牢獄の様な部屋
普通では無いその声に、私と同い年…9歳前後ほどの子供達は怯えもしないで虚ろな視線を彷徨わせている
確か…今日の子はNo.137の10歳の男の子だったな
そんな事を思いながら痛む右腕を抑える
止血すらされなかった私の腕からは、半日経った今でもタラタラと血が流れ続けている
変なもん入れられたからかな
…軽い麻酔だって言ってたっけ…？
まあ、実際毒の様な物なんだろうけど、と思って辺りを見渡す
今日も…見つからないか
ギャグセンスのある髪型を探すのが、ここに来てからの日課だ
…その人の名は『六道 骸』
『あの』六道 骸だ
そうそう、パイナッポーの
ここは、エストラーネオファミリーの実験用のモルモットの監獄
イタリアの何処かにある、隠れ研究所
「ッチ、騒ぐな。…No.367、来い」
口を抑えた子供が転がり込んでくる
そして、真っ赤な白衣を羽織ったおっさんが子供を引きずっていく
ガシャンと閉められた鉄格子
その前で放り投げられたNo.137の子供が泣き叫びながらのたうちまわる
悲痛な叫び声に、顔を顰めた
彼は、城島 犬
そう、六道 骸に救われるはずの
…早く、早く来い…！
いつも、いつも念じている
私には、ここを壊せるほどの力が無いから
この部屋以外にも、モルモットを入れておく部屋があるようで私自身何度か移動した
それでも、私が彼と相見えること無かった
その代わりに、今ももがき苦しんでいる城島 犬とそれを虚ろな眼で見つめる柿本 千種
彼らには、会った
というか、偶然に一緒の部屋になったと言うべきか
…あー、私なんでこんな世界に生まれたんだろ
そう思って、ため息を吐いた
『外側から』見てるのは、あんなに楽しかったのに
『内側から』じゃあ、楽しめる事なんて無いね
…ね、カミサマ？
なんでこんな世界に私は生まれ落ちたの？
『…時を繋ぐ、唯一の存在だからだ』
…生まれようとした時の声が、また聴こえた気がした
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奈波 - 応援してます (2016年8月4日 14時) (
レス) id: 0cc9dec846 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - 何でもは知らないですよ知ってることだけ(((( (2015年2月26日 18時) (レス) id: 4a7b8db4db (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - 梅干しさん» ありがとうございます。頑張りますね！ (2015年2月24日 21時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
梅干し - 悪女キャラ来たーーー！ これからの展開楽しみです！ 更新頑張ってください！ (2015年2月24日 20時) (レス) id: 934c5ec7cf (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - ありがとうございます！頑張りますね！ (2015年2月22日 20時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2015年2月12日 18時
