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「くそっ、どこだ」

散らばった瓦礫を蹴り、子供の姿を探した。
泣き声は聞こえるが、次第に小さくなっていく。

Aの言っていた通り、爆発物の件は本当のようで、
隊士おろか攘夷浪士の姿も見えない。

「そういや、アイツ。引き止めなかったな」

無線機越しに泣きながら引き止める部下なら沢山いた。
しかし、奴は何も言わなかった。
今更になって、珍しい奴だなんて拍子抜けする。
冷静な対応力なら組に相応しい。なんて、
先日の新人選考の疲れが残っているのか、そんなことを考えた。
いや、よく考えたら奴に引き止める理由も無いな。
当たり前か。

ビルの入り組んだ廊下、その先。
デスクの下でうずくまる子供を発見する。
怯える子供に、大丈夫だと腕を広げると、
泣きながら俺の腕にしがみついた。
同フロア倒れている数人は既に息がなく、生存者はこのガキ一人のようだ。

無線機のスイッチをもう一度押したが、隊にもAにも繋がらない。
子供を抱え上げ、非常階段の緑のランプを見やる。
怪我をしていないのが幸いだった。

「時間が無い。走るぞ」

ドンッ。

非常扉に手を掛けるのと同時に、崩壊の衝撃波。
何も聞こえない空間で、ただ一人
真っ赤な世界に飲み込まれた。

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シヴィル(プロフ) - とっても面白いです!何か理由があって更新できなくなったのかもしれないけど少しずつでいいので進んでみてください。応援しています! (2018年3月27日 16時) (レス) id: 5703f71a40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あーたぁさんだぎぃ | 作成日時:2018年1月19日 21時

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