いや、近寄らないで下さい【A3!】 (ページ37)

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「調子はどう?」

「超最悪です」

談話室のソファーで横になっている自分とその隣で部屋着に着替えてる至さんが座っていた

先程、三角さんにぐるぐると回されて気分が悪くなってしまったのと、思うように体が気持ち悪すぎて動かないのだった

ほんと何してるんだろう...私

ちゃんと来るの断っていればこんなことにはならなかったんだろうなって思う

はぁと深いため息をつく。もう、帰りたいなぁって

「あれ、そういや、お姉ちゃんの姿が見当たらないんですが」

「あぁ、監督さんなら出掛けてるみたい」

「へぇ....はっ。」

ということはながれ的に今、この場には女子は私しかいないということか

なんてこった。最悪な事態じゃないか。早く帰ってきて、お姉ちゃん

咲也くんに言って、もう帰ろうかな。でも、それはそれできっと、彼も傷ついてしまうかもしれない

「それと他の人もほとんど出掛けてていないみたいだよ」

嬉しいような、嬉しくないような..

だから、今日は妙に静かだったんだ

「Aちゃん、大丈夫...?」

心配そうに顔を覗き込み、咲也くん

あ、近い。近すぎるよ。けど、可愛なぁだなんて無意識に思ってしまう

「うん、大丈夫です」

「!良かった」

私も私でどうしてか、この人だけには甘い自分がいる

他の人の前では絶対にやらないけどね。無理だけどね

私が初めて、ここに来た時に優しく接してくれたのは咲也くんだし

他の人みたいにいきなり、抱きついてきたりしない

「咲也くんって、可愛いですね」

「えっ」

ぼんっと顔が一気に真っ赤になる咲也くん

あ、この子反応が面白いな

「そ、そそんなことないよ!!
Aちゃんの方が可愛いから!!」

「え...あ、うん」

咲也くんめちゃくちゃ顔が真っ赤か

そんなに言われて、恥ずかしかったのか。ま、そこも可愛いけど

「...」

「なんで、こっち見てるんですか至さん」

「フッ」

「え....」

鼻で笑われた..なんだか、馬鹿にされたような気分だ

「ただいま」

「ただいまです..!」

ガチャと扉の開く音がして、振り向いた学校から帰ってきた、瑠璃川くんと向坂くんがいた

あ、2人の制服姿見る初めてだ。

「おかえりなさいです」

とりあえず、起きあがって2人に挨拶をした。