いや、近寄らないで下さい【A3!】 (ページ35)

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「やっほー、今から帰り?」

「.....」

あれ、この展開前にもあったような気がするな

というものをこれで2回目かもしれない。授業が終わって、帰ろうと校門を出た瞬間にまたもや、至さんに遭遇してしまった

うわぁ、最悪だ..帰れないじゃん。でも、まぁ、今回はそうは行かない。前回みたいに無理やり連れて行かれるわけにも行かない

「はは、至さんも仕事終わりですか？お疲れ様です。じゃあ。」

とりあえず、適当に話して帰ろうと思ったら、

「っと..あ..!Aちゃん!!」

至さんの車から見覚えのある人が降りてくるのが見えて、まさかと言わんばかりに足が止まった

「ええっと..その、もしよかったら
一緒にご飯食べたいなぁって..忙しかったのかな..ごめんね...?」

あぁ、咲也くん

君っていう子はほんと..どこいっても可愛いんだから

あぁ、この人のお願いごとは断れない

嫌ならいいんだよ、だなんて、そんなの

「是非とも、行かせてもらいます」

断れるわけがなくて

隣にいる、至さんを見る

ふっと何故かこうなることを予測していたかのように鼻で笑っていた

私はこの人にまんまとハメられたら

まさか....ここで、咲也くんを出すとは....くそっ、やられた...

「ほんと!?えへへ、嬉しいな」

あぁ、彼の笑顔が眩しく感じる

「じゃあ、行こうか」

「げっ...」

言わんこっちゃない

至さんに腕を掴まれ、そのままに入ってった

(くそっ.....!!!)

なんて、ゲスい手段を使いやがったんだこいつ

咲也くんだから...別に咲也くんだから、いいもん

結局、この間と同じように私は２回も至さんの車に乗ることになった