桃色のホビット、親バカになる。【d!】【rbr】【後編】 (ページ5)

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13親バカ目ページ5

私は家に帰っても転入生のあの子の顔を思い浮かべていた。
…………鈴川真冬……か………。
親戚の子に鈴川なんて人いないし、元の名字でもないし。
…………ならどうしてあんなに似てるのかな……。

rbr「ただいまぁ〜」
『…………』
rbr「？……A〜？帰ったで〜？」
『…………』
rbr「あれ、おるやん。A！帰ったで！」
『うおっふ。おぉ……父さん。おかえりぃ……』
rbr「どうしたん？うわの空やけど」
『え……いや……』
rbr「なんや？悩み事なら父さんが聞くでぇ！」

父さんがドヤ顔して言う。
……父さんになら話してもいいかもな。
だって……父さんは味方……だもんね。

『……転入生が来たの。鈴川真冬っていうね。その鈴川さんっていう人ね、

母さんにそっくりなの。

顔立ちも笑い方とかもね』

でもあの笑い方は……。
母さんの…＿＿のときの笑顔とよく似てる。
あの子は…。

rbr「…………そうか…………。ただ顔が似てるのかもしれへんけど………。…………難しいなぁ…そういう問題って。でもAって妹とかおらんのやろ？変に気にしなくてええと思うで。仲良くするかはA次第やで」
『………ありがとう』

父さんは私の難しい悩みにも聞いてくれる。
……やっぱり頼もしい父さんだ……な……。

rbr「今日は俺がご飯作るで。悩んどったら怪我するかもしれへんやろ？」
『！ありがと』

宿題も終わってなかったし……。
……やっぱり心無いっていうのは嘘だね。
動画で見たよ。"ロボロは心が無い"って。

＿＿＿＿＿

mf「おはよぉ〜！！えっとぉ…お名前はぁ？」

朝、生徒会の自分の書類を終わらせて教室に入ると同時に鈴川さんが来た。

『あ、天乃Aと言います。よろしくね。鈴川さん』
mf「やだなぁ！鈴川さんなんてぇ！真冬でいいよぉ！！」
『あ……じゃあ真冬ちゃんって呼ぶね…』
mf「うん！私もぉAちゃんってぇ言うからさぁ！よろしくねぇ！」

ゾクッ…

『っ………！……う…うん、よろしくね』

そう言ってすず………真冬ちゃんは教室に入っていった。
…あの笑顔と寒気……は……。
彼女、真冬ちゃんから発せられたものだ。
っ……やっぱり母さんとなにか関係が……？

トン

『ぴぎゃぁっ』

肩を叩かれて、声が上がる。
……変な声出たぁ…。

rd「おはよ。A」
『らっ…らっだぁかぁ……びっくりしたぁ……』
rd「どしたの？ドアの前で」
『…いや…ちょっとね…』

……今は考えないようにしよ……。