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ep.5 ページ8

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紳士な羊君は当たり前の様に窓際の席にエスコートしてくれて、僕も変に謙遜せず甘えて従う様に席に着く。
早朝の飛行機に乗ったせいか少々の眠気が遅い、気を抜けばそのまま眠りにつきそうだ。





氷「...Aちゃん眠いん?肩貸したろか?」

『ん〜、ちょいな。僕、今日早起きやったんよお、羊君は新幹線?』

氷「んや、烏と一緒に前乗りしとってん。
男2人でビジホとかホンマ有り得んかった。Aちゃんがおったら最高やったのに。」

『んふ、想像したら凄いなあ。僕烏と2人はちょい勘弁かも。下ネタしか言わへんもん、』

氷「彼奴はワードセンスが中学生なだけやって、Aちゃんが思う程やと僕は思うんやけどねえ、可哀想、烏。」





中学の時セクハラとしか思えない発言をした彼を思い出せば苦笑いを浮かべる。
やって、僕に向かって【圧倒的か、エ ロいキックセンスしとんなあ非凡】とか言って来たんやもん、そりゃあ1つ上の先輩から言われたら怖さしか感じんしね。

窓の縁に肘を乗っけては見知らぬ東京の街が目まぐるしく変わっていく様子を見つめるだけ。
不意に前に座っている男の子と目が合う。
頭の双葉がぴょこぴょこしてて、うん、何やあざとい子やなあ。

羊君までは無いけど、まん丸な瞳。少し緊張してそうな趣が何とも可愛らしく見えてしまう。
...あ、この子にも僕の事好きんなって欲しいなあ、何て。





偉い長時間見詰めとったら向こうの人もドギマギし始めてて。人の容姿をまじまじと見る癖は本当に辞めた方が良いとは思ってるんやけどしゃあなし、直ぐ辞めれるもんちゃうしね。

軽く頬っぺたを持ち上げて甘く微笑めば吃驚、という言葉が似合う表情。
嗚呼、其の儘そっぽ向いてしまった。





氷「...まあた、人の事落とし込んどるんちゃう?この小悪魔は。」

『やって、反応可愛えし。この顔に産んだオカンとオトンに大感謝やな。』

氷「ほんま、自覚してやっとんのがタチ悪いなあ。その顔で男で生まれたのが間違えとしか思えんし。
...Aちゃんが女やったらなあ」

『何で?羊君は僕ん事、男でも好きやろ?』





当たり前だと言わんばかりに羊君の方を向き直せば少々赤い耳。
君が何を言おうと君が僕の事を好きだ言う事実は変わらんのやから、って先程の様に服の裾をクイクイ、何て前の席の彼よりもあざとい事をしたる。




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氷「ホンマ、タチ悪いにも程が有るわあ。」



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あさき(プロフ) - かわいい男主の作品とっても好きなので最高です!!(?) (4月27日 12時) (レス) @page14 id: 2e9509526a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:tsumu. | 作成日時:2024年4月14日 22時

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