検索窓
今日:98 hit、昨日:603 hit、合計:25,613 hit

ep.11 ページ14

୨୧




玲「顔が良いのに加えてボールコントロールも完璧とか神は御前に何個も与え過ぎだわ、...けど、御前の顔、最高に俺の好みなのが馬路で厄介。」

『やからA、って呼んだってよ。顔だけやなくて全部好きになって!』

玲「はいはい、御姫様の仰せの儘に、」

凪「A、俺は?俺はお気に入り?」

『凪君はも〜ちょいサッカーの事好きになってくれんと、や。』

凪「ええ〜、ケチ。」




玲王君は特に喚く事も無く冷静にボールを追い掛け、足裏でボールタッチをし標的を定めて居る。そっと壁の端に移動しては其の儘着いて来る凪君の熱烈アピールを他所に玲王君の方を見詰める。

まさか、此方(凪君)の方が釣れるのは想定外。てっきり其の無気力感も相まって人間関係だとか、人にどう思われたい、みたいな感情は欠乏しとるとか思っとったんけど案外確り男子高校生しとるやん?




凪「ね、此処出たらAとLINE交換出来る?」

『ん〜、僕より凪君が強くなったら良えよ。』

凪「ええ、サッカーで?ゲームなら負けない自信が有るんだけど。ウイ○ングイレブンとかにしよーよ、」

『アカン。僕は僕とサッカーで張り合える人が好き。』

凪『...玲王は?』

『玲王君は別。スマホ返されたら1番最初に玲王君の連絡先聞く、って決めとるから。』

凪「ずるい。」



目で紫を追いつつ体に凭れ掛かる幼子の様な彼の相手をして居れば、確り斬鉄君にボールを当てるモーションを目に焼き付けて少しの安堵を胸に下ろす。

____だが、世間はそう甘くは無い。

彼の得意なフェイクモーションを織り交ぜつつ獲物を狙う豹の様。彼のレンズに写って居るのは只一人。何処かの弟君を連想させる様なストーカー混じりの視線に思わず苦笑いを浮かべてしまう。




_





剣「喰らえ、無差別

___誰か当たれシュート


勢い良く蹴られた其のボールは壁を弾いて、無慈悲に玲王君の方ヘと軌道を変え向かって行く。残り時間はほぼ5秒。此の5秒がサッカーに於いても運命を変える物だ。
さあ、無敗の天才はどうする?

見物だと傍観を続ける僕の横で、たった一人、白が動いた。





_





凪「あー、それダメ。Aと、玲王が居なくなるのは俺が困る。

____約束したっしょ、一緒に居るって。」



鬼の名前とイラストが凪君に変わったとほぼ同時、紙がかったトラップから直ぐにシュートモーションに入る彼。

サッカー、そんなに興味が無いとか言ってた癖して彼の方が神様が贔屓しとるやん、てね。

ep.12→←ep.10



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (89 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
411人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あさき(プロフ) - かわいい男主の作品とっても好きなので最高です!!(?) (4月27日 12時) (レス) @page14 id: 2e9509526a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:tsumu. | 作成日時:2024年4月14日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。