#63 ありえない、多分 ページ16
「そんな照れないでよーっ、私の事好きなく―――」
「じゃ、また放課後」
奴の言葉を遮り教室を出て行った。
夏休みまであと3日。相変わらずあっつい中だってのに妙に冷や汗が止まらない上、妙に頭の中で先ほどの言葉がぐるぐる回っている。鬱陶しい。
"・・・え、なにお前らデキてんの?"
いやいやいや、ありえない。アイツなんかと付き合うなんて。いやこの前告白された時キッパリと断れなかったけど、正直迷ったところあったけど。驚いて迷った末あんな答えになっちまったけど。
「オッキー!なんかよくわかんないけど先生がイチャコラしてこいって!」
「・・・」
・・・コイツを好きになるとか、ありえない。多分。
「どうかした?なんか目が死んでるよ。保健室行く?」
「・・・」
・・・いや、ありえない。ナイナイナイ。悪趣味すぎんだろいくらなんでも。と全否定しながらも何故か歯がゆいというかこそばゆいというか・・・・。
好きなんじゃねぇか、なんて思ってしまう自分が居て、もう頭がめちゃくちゃになる。
「・・・っあ"――――・・・クッソ・・。帰れアホ・・・」
「えーせっかく授業サボっていいっていう許可が取れたのに」
意識し始めたら口をとがらせるアイツにまで調子狂わされてくる。ヤバイこれは、頭冷やさねば。
「いいから戻れ。マジで頼むから」
「だったらお昼食べてくれる?」
「わぁったから戻れ」
「ひゃっほぉおおおい!!」
最後に叫んで俺に抱きつくと、スキップで教室に戻っていった。・・・一瞬心臓破裂するかと思った。とか絶対ないあり得ない認めない、いっぺん死ね俺。
――――ふらふらと外に出て、いつもとは違う場所で座り込んでいた。ぼへー、と何もせずにただただ時間だけが過ぎていく。
と、その時ポケットの中の携帯が小さく振動。なんだと思い見てみれば晋助からメッセージ。
"神威が面白ェ話持ってきた。今プレハブ小屋にいるから来やがれ"
・・・敬意の欠片も見えない文章。ちょっとイラッと来たが、とりあえずプレハブ小屋へと向かった。
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御影沙羅(プロフ) - これからも、頑張って下さい!!応援してます! (2015年1月29日 20時) (レス) id: efba3898be (このIDを非表示/違反報告)
栗兎(プロフ) - 御影沙羅さん» 涙してくれたなんて嬉しすぎます・・・・!!・゚・(ノД`)・゚・ ありがとうございます!これからもよろしくお願い致します(*´∀`*) (2015年1月29日 20時) (レス) id: 199452a05e (このIDを非表示/違反報告)
御影沙羅(プロフ) - 何でかわからないけど54話ぐらいから、涙があふれてきてとまらないよぉぉぉ〜!!(涙) (2015年1月27日 22時) (レス) id: efba3898be (このIDを非表示/違反報告)
栗兎(プロフ) - 美咲さん» そそそ、そうですか!?:(;゙゚'ω゚'): そう言って頂けて嬉しいです(*ノωノ) これからもカッコいい沖田くんがかけるよう頑張りますね! (2015年1月23日 20時) (レス) id: cf9d2254e9 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - あぁ…本当に素敵だと思います。この小説。ドキドキするしキュンキュンする。 (2015年1月23日 20時) (レス) id: 03b867affd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:栗兎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kuri-Rito/
作成日時:2015年1月6日 16時