好きになっちゃだめ。３

137 ページ44

.






『こんばんはー…！』







「お、やっと来た。今日もお疲れさま」







『はは、ははは、、、』








たいぴさんだからかな、けっこうメイク頑張っちゃった。






お疲れさま。の言葉にありがとうございますが出ない私。








だって、仕事休んじゃったんだから。









「どしたの？どっか体の具合悪い？」








『い、いえっ…！
私、今日お仕事行ってないからっ、その…』








「あー、返事がわかんなかったんだね」








『…はい、すみません…』








「とりあえず、注文しよ」








って言って、
いつも食べてるメニューをたいぴさんに注文してもらった









.









「北山になんて言われたの？」









『…来てくれるって知ってたから頑張ったのに、
結局はキラースマイル王子んとこ行くんだなって』









「……やっぱ俺か」









.









『たいぴさん、私嫌われちゃいましたかね…』









「うーん、どうだろうなぁ。
だけどA…俺を見てばっかではなかったんでしょ？」







『もちろんたいぴさんも見ましたよ！！
見ましたけど…やっぱり北山さんばっかりでした…』









「…そっか。
北山が見たときは、Aは他のメンバー見てる。
Aが見てるときは、北山は他のファンの子見てるってことね」









『そういうことなんですかねー…』









私、後半特にずっと北山さんしか
見てなかった気がするんだけどなぁ。









.









.









「北山カッコよかった？」







『はい！それはものすごく！
踊ってる姿も、歌ってる姿も眩しかったです！
だけどそれと同時に、存在が遠くなっていったというか…
ちょっとだけ切なくなりましたけどね』









…あのときは、ほんとに遠く感じた。




いつも隣にいてくれるから余計に感じたのかな。
北山さんの温もりがいつもあるから、、、









.









.









「俺ね、」









.









.









「やっぱAが北山のこと話してるの好き」









.









.









…え…？









.









「その話してるときのAの顔とか、
時々するさりげない仕草とか、好きだよ」









.









.









…すき…？









それってたいぴさん、



どういうすき、なの……？


.

138→←136

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す