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「だから危ないって言ったじゃん！」
『でもすごい優しい人だったもん！』
りんとお昼を食べながら、昨日あったことを話した
.
「もしその人が悪い人だったらどうすんのよ！」
『あんな人が悪い人なわけない！』
「マフラーどうすんの」
『…っ、』
正直、今日の朝からずーっと、
そのことばっか考えちゃってて、
あんまり手が動かなかった
.
.
『…どうすれば会えるかな……』
.
.
「あの時間に昨日の場所で待ちぶせしてみたら？」
『そんなストーカーみたいなことできないよ』
.
あのくしゃって優しく笑った顔、声、身長的に
.
北山くんじゃないのかなって思う自分がいるの
.
そんなわけないって言い聞かせてるけど。
.
それにもし、北山くんだとしても、そうじゃなくても、
数えきれないほどいっぱい人がいる東京で、
昨日のあの人を見つけられるなんて、
そんな可能性これっぽっちもない
.
「やっぱ試しに待ちぶせしてみなよ」
でもふふってニヤけてるりんに、
納得してる自分がどっかにいたのかな
.
.
『…うん』
.
いつの間にか、小さく頷いてた
.
あんなに優しく接してくれた人に
‘‘ 会いたい ”
って思ったからなのかな
.
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作者名：あかやま。
| 作成日時：2016年5月22日 21時
