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…
『ん…』
.
『…ん…？』
え、私の寝室の匂いじゃない
.
『…うそでしょ』
昨日、そのまま寝ちゃったんだ、私
てっきり帰ってきてるのかと勝手に思ってた。
もうほんとにダメすぎるでしょ…
人間として情けない…
しかも、ここはアイドルのお部屋。
ごめんね北山さん、迷惑かけちゃった。
.
携帯確認したら、もう7時過ぎてて。
もう一回家に戻らなきゃって思って、
寝室出ようとしたとき、
横にある机の上のメモに何か書かれてあった。
.
‘‘ Aちゃんおはよ。
爆睡だったからわざと起こさなかったよ笑。
昨日あんなに看病してくれたもんね、ごめん。
おかげで熱下がったし、仕事行くわ。
あ、鍵は玄関に置いてるから、鍵閉めたら
うちのポストに入れといて。気づかれないように！
ほんとにありがとう。助かった。
またお粥、作ってね ”
.
北山さん…
なにこれ…
こんな私のためにわざわざ手紙書いてくれるなんて
優しすぎるでしょ…
もうなんか、自分の気持ちに追いつけないよ
.
こんな些細なことだけでキュンてしちゃって。
もうちょっとそばにいたいとか、
そばに居てほしいとか、
ずるいよ。
.
北山さん家の玄関を閉めて、
ポストへ気づかれないようにして入れた。
そして一回家帰って、お風呂入ってメイクして、
会社へ向かった。
.
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作者名：あかやま。
| 作成日時：2016年5月22日 21時
