23 ページ24
家に入って電気をつけた
カチ…カチ…って静かな部屋の中に響いているのは
もうすぐ朝の1時をさす時計。
.
あ、北山さんにLINEっ！
ちょっとだけ嬉しくなっちゃって
カバンの中をあさったのもつかの間。
.
.
『忘れてた……』
カバンの中には、紺色のマフラー。
あーもうっ…バカじゃないの…！
これ返すためにご飯誘ってもらったのに…
.
とりあえず、連絡。
＞家着きました！
＞今日はありがとうございました
送信したらまたすぐ既読って文字がついて
＞俺も久しぶりに楽しかった、ありがとう
たったこれだけのメッセージなのに、
すごい心があったかくなる
あの、マフラー、まだ渡せてっ…
そう打ってたとき、
＞電話してもいい？
.
＞声聞きたい
.
打ってる途中に来た。
で、でんわ…！？
やばいやばい心臓が…
.
＞はい
ゆっくり打ったはい。
ゆっくり打ったのに、既読がついた瞬間
〜♪♪♪
.
『…はやっ』
そう呟いて電話にでた。
「ごめん、急に」
『いえっ…///大丈夫です』
「電話すんの、初めてだね」
んふふって、嬉しそうにしてくれてる北山さん。
演技でも嬉しいよ
.
『あっっ！！あのっ！』
「ん？」
『ま、マフラー…』
「あ、すっかり忘れてた笑」
『ほんとすみませんっ！
返すために機会作ってくれたのに…！』
「いや、俺も忘れてたし大丈夫！それに、
マフラーのために飯食いに行ったんじゃないもん、俺」
『え…？』
.
「Aちゃんにもう一回会いたかったってのもある」
なっ…///
な、え、今、なんて…？
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1712人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あかやま。
| 作成日時：2016年5月22日 21時
