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『あのっ…/// 手…///』
「…あっ、ごめんごめん」
すぐに腕は解放されたけど、
まだ熱を持ってる
.
あ、お礼だよ、お礼。
忘れてた
.
.
『きた…やまさん…』
『マフラーのお礼、いつかさせてください』
.
「そんなのいいよ笑、気にしないで笑」
『いや、だめです！ちゃんと親切にしてくれたのに
お礼くらいしなきゃだめです』
「でも…」
『お礼くらい、させてくだっ…』
…そうだ
北山さんは、あくまでもアイドル。
一般人にこんなこと言われるとか、
ただの迷惑に過ぎないよね…
それに私は、北山さんのファン。
.
ファンだから、また会いたいっていう想いがきっとあるんだ
ここで止めなきゃ、この気持ち。
.
『…やっぱり、迷惑ですよね。
なんかすみませ…』
「じゃあさ、」
…？
「今度一緒にご飯行かない？」
.
まさかのことだった
「俺、もっと君のこと知りたいな」
って、くしゃって笑った。
.
「あ、名前聞いてなかった！なんていうの？」
『こっ、こうやまっ、A、ですっ』
.
「Aちゃんね、りょーかい。あ、LINE交換しよ」
はい、、って言ってスマホを取り出して
操作してたときにハッてなった
.
相手はアイドル。
こんな軽く交換してもいいものなの…？
落ち着け私。
.
『あの、やっぱり交換は…って、うそ』
「ん？あ、ごめん。Aちゃん考えごとしてたから
勝手に操作して追加しちゃった」
てへぺろ。みたいなノリで言う北山さん。
.
「じゃ、また連絡する！」
そう言って、前みたいに角を曲がっていった。
.
嬉しいよ、嬉しいけど、
.
こんなことまでしちゃっていいのかな…
.
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作者名：あかやま。
| 作成日時：2016年5月22日 21時
