恋。２

美容院のお客さん 続2 ページ40

．



あの日電話番号を受け取ってから
勇気を出して電話してそれからというものうちの店に
御来店してくださる以外にも約束通り焼肉屋へ
連れてってくださったり色んなご飯屋さんに行く仲になった







.









「今日いつもよりメイク濃くね？」







テーブルを挟んだ前にいる北山さん
今日は中々予約が取れないお肉のお店に連れてきてもらった








「そう、ですかね、！？あはは、！」









.







…だって今日は北山さんと最後の日。






っていうか、私が北山さんに気持ちを伝える日。








私はどうやらすっかりこの人に堕ちてしまったらしい。

アイドルとしてじゃなく、一人の男性として。








まんまと北山さんの策略にハマってしまいました。


こうやって気軽に連絡先交換してご飯誘って、
色んな女の人を墜としてきたんだと思う









ただの憧れだった人に本気になってしまった罰として
今日は気持ちを伝えて振られる日なんです


振り回されるよりきっぱりと気持ちないよって
言われる方が何倍もマシな気がして。





そう、簡単に言えば振られに来たの









.









.








お酒も少し入っていつものように他愛もない話をしてれば
いつの間にか良い時間帯になってた







「あの……北山さん」




「ん？」




「大事な大事なお話があるんですけど場所変えませんか…？」





「話？いいけど外は無理だぜ？」





「それはもちろんです！
ふ、二人になれる場所どこかないですかね……」






「んーーーーー、俺ん家とか？」






「そうですね…そうなりま………………え？」








.








・・・今なんて言った？？？？




嘘、嘘だよね？冗談だよね？？







.




「じゃあぼちぼち行くかー」





「いやいやいやいや北山さん、？！」





「んはは、なんだよー」





「お酒の飲みすぎは良くないです……」





「今日そんな飲んでねーじゃん」









そう言って身支度を始める彼。




私今日は振られに来たんだよ？
最初で最後に北山さん家上がっちゃうの、？







って上がる前提になってどうするの、？！

私たち別にそういう関係じゃないのに？！









.









.









.









「おじゃま、しま、す………」




結局北山さんは先に部屋入って
私は部屋番号教えてもらって少ししてから入らせてもらった




玄関に足を踏み入れただけでも
北山さんの甘い匂いでいっぱいになる


.

＊→←＊終わらない夏

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す