恋 。

お幸せに。 ページ15

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「お前にだけは言われたくない」









『…サイズあるんですか、SSとかですか』








「うっせ。
…お前こそ色んな意味で藤ヶ谷より目立つよきっと」







『なっ…そこまで言わなくたって…

「早すぎんだよ……」









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「…なんでそんなに早く奥さんになんだよ…
それも藤ヶ谷の奥さんに…」









『せんぱい…』







はじめて先輩の弱いところを見れた瞬間かもしれない。

はじめてだ…こんな先輩。









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「…俺と一緒に居た時間の方が長いのに。
俺の方がお前のこと知ってるんだぞ絶対」









…やめてよ、私だって好きだったんだよ先輩。



あの頃必死に先輩のこと追いかけてたの、
知らないでしょ…？







いや、今だってほんとは……








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「……絶対似合うよ、ウエディングドレス。
俺が保証してやる」






「…きたやっ……」









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先輩が私の左手に触れた。









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「このちっちゃくて白くてほっそい手も、
藤ヶ谷があっためていくのか、守ってくのか。
って泣くなよ…俺が泣かせたみたいじゃんかよ…」









なんで急にそんなこと言うの…？

私はたいちゃんを選んだよ、選んだけどっ…



今考えると、すごい好きだったなって。
苦しいよ…っ、せんぱい。









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「……藤ヶ谷と一緒になれて、幸せか？」









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『…幸せだよっ……』









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「…そっか。


・・・じゃあ最後に。これで最後にする。何もかも。
だからお願い、許してくれ」









『…せんぱい、？何言って…


「A」









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そう言って、先輩の唇が私の唇にゆっくりと触れた。









何が起きてるかわかんない…
どうしてそんなに私のことかまうの…
あんなに生意気に接してたに…
全然可愛くないのに…









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…ゆっくり唇が離れると









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「…指輪、似合ってるよ」









そう言って私の左手の婚約指輪にも触れた。









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「幸せになれよ、絶対に」









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…ありがとう。








先輩はいつまで経っても、私が大好きな先輩です。
今までも、これからも。









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Fin.


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