恋 。

お幸せに。 ページ14

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「…なんだその幸せそうな笑顔」









『なっ…！///
し、幸せなのに限りはないですから！！」









「あっそ。勝手にしとけ〜」









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…なんでいっつもそういう風にっ…









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…2人がいなくなってから急に静かになったリビング。






この沈黙が気まずいのは、北山先輩とだから。









私は北山先輩に片想いしていた。









新入社員として入ってきた頃から
専属でついてくれてた営業さんで、
何をするにもずっと一緒だった。






だからその分隣にいると、
先輩の色んなことが見えてきて。







いつの間にか堕ちてた、先輩に。









仕事を人一倍頑張るところも、



課長に叱られてもつぎつぎ！っていう
ポジティブで前向きな姿勢も。









お昼の外食定番の牛丼を
口いっぱいに入れて幸せそうな笑顔して頬張ってる横顔も、



結局は奢ってくれるとこも、







相談ごとは大丈夫か？って聞いてくれるけど


私が失敗しちゃったときは、
先輩不器用だからいつも遠回しで心配すんな、って
はげましてくれるところも。









ある日先輩が仕事帰りに気持ち伝えてくれて。







先輩らしく、伝えてくれた。









同じ気持ちが嬉しかった。









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…でも、その前にたいちゃんと出会ってしまった。









私はたいちゃんを選んでしまったの。








すごく私を大事にしてくれて、
未来が見えたからというか。









…あれから4年。









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「……お前も結婚するんだな」









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そう下を向いたまま
決して私の目を見て言わずに放った台詞。









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「なぁ、隣行っていい？」









…先輩の言葉に驚いた。









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静かに頷くと、ゆっくりと隣に腰かけてきた。









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「あとちょっとでウエディングドレス着んだもんな」








そう言ってふっと少し微笑んだ先輩。









『…似合うかな、私に』







「似合わねーだろうな」







『……たいちゃ…藤ヶ谷先輩の隣に
私が立って歩いてもいいのかな』







「…やばいんじゃね」









『……先輩だって似合わなそう』









…って









…そんなのうそだけど。








絶対似合うに決まってる。





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