その輝きは、貴方のものになる（女主） (ページ7)

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輝・5カラットページ7

………数十分後。

あれから

まぁ、なんやかんやあって、

美涼にこの頃の話をした。

全て、細かく。

美涼『ふんふん…………なるほどねぇー！

　でモさ、一つ…聞いてもイいかな？』

なんだろうか。

私は過ごしてきて、特に引っかかった部分はないけども。

そうして、彼女の口から紡がれた言葉は…

とんでもないことだった。

美涼『手紙に書いてある、どんな輝きを持っているのだとか、

盗みにいくっていう表現がさ、最近の、宝石だけを盗んでいく盗人Sみたいじゃない？

……Aちゃん、あそこの常連客でしょう？

怪しいというか、もしかしたら…の話だけど、

Aちゃん目当ての犯行だったりするんじゃない？』

えっ…

あっでも、確かに言われたらそうかもしれない。

あそこに入れるのは限られた人間だし、

仮に客じゃなかったとしても入るのはほぼ無理ゲー。

だから、元々あそこの常連客だったのかも知れないけど…

A『でもさ、仮にそうだとして。
疑問があるんだよね…

あのさ、盗人Sの“S”って、きっと名前のイニシャルからくるものだよね。

でも、私に対して宝石とか手紙を出す人って、“K.j”なんだよ。

そこがどういうことなのかわからない！』

そう、問題はそこ。

正直、美涼ちゃんの言い分は分かる。

もしかしたらとか考えて、私もその説に辿り着いたけど…

彼についているアルファベットは名前を指すのか、

それとも、別の意味を持つのか……

美涼『そっかぁ、役に立つと思ったンだけど…

まぁ、気楽にいこ！平気だよー私がいる！

ホンットに盗みに来たら◯す勢いで虐めてあげる！！』

A『いや、それはいい』

うわっ、めっちゃ嫌そうな顔してるし(笑)

『でも、助かったよ』ﾎﾞｿｯ

美涼『？？ついでにその人の顔面偏差値を測って……A『ねぇ、それさ、【イケメンだったらくっつけよう！】とかいう魂胆じゃないよね？』………。

…………。』

図星か。

ミレイ「お嬢様、と美涼様。時間です、お迎えにあがりましたので、行きましょう。」

はぁ、まぁいっか。

そうだね、美涼がいる。

いざとなったら周りがいる。

もっとちゃんと頼らなくちゃ。

そう思って深呼吸をした。

大きな扉を開け、

踏み出した一歩は…

自然と軽くなっていた。