20話 ページ22
煉獄視点
「Aっ、、、!すまない、、!すまない、、!」
Aが灰となり消えた後俺は崩れ落ちAの羽織を強く握り締める
最後は泣かぬまいと堪えていた涙が止めどなく溢れる
「兄上、、、」
少し離れた場所にいた千寿郎が俺の元に駆け寄り小さな手で俺を抱き締める
「兄上、、、!兄上ぇ、、!」
千寿郎は俺の胸に顔を埋め泣き出した
俺はそんな千寿郎の頭をそっと撫で、千寿郎を強く抱き締め涙が枯れるまで泣いた
あれから数ヶ月経ち柱合会議が開かれAの事をお館様と他の柱に報告をした
Aが鬼になっていた事
そして鬼殺隊士、沢山の人を喰ってしまった事
最後は自分の手でAを殺した事
お館様も他の柱も驚いていた
「そうだったんだね。やっぱりAが、、、」
「はい。最後は俺の手で殺しました」
ぽたぽたと地面に水滴が落ちる
その水は俺の涙だと理解するのに時間はかからなかった
「、、! 申し訳ありません!」
俺はその涙をお館様に気付かれないように袖で拭う
「杏寿郎、、、辛かったね。ごめんね。力になれなくて、、早く気付いてあげれば良かったね」
お館様はそう言って静かに涙を流した
お館様だけじゃなく他の柱達も泣いていた
「おい、煉獄」
柱合会議が終わりお館様が去った後だった
不死川が俺に声を掛けてきた
「ん、何だ?」
「俺は鬼になったAに会った」
「!」
不死川の突然の告白に俺は目を見開く
不死川は目を伏せ静かに口を開く
「あん時のAは俺の事や煉獄、お前の事を言っても何も覚えてなかった」
「、、、そうだったのか」
「でも、Aは、俺の仲間だから」
「俺の手では斬れなかった」
不死川は伏せていた目を上げ俺を真っ直ぐ見る
「だが、お前は斬ったんだな。Aを」
「あぁ、、」
「、、、そうかァ、 最後はAとは話せたのか?」
「、、、あぁ、話せた」
『千寿郎君。煉獄さん。今までありがとう。』
最後Aは涙を流し微笑んでいた
Aはもっと生きたかったはずだ
俺がAの命を終わらせた
思い出す度に目の奥が熱くなる
でも、これで良かったんだろう?
A
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きつね(プロフ) - ミロロさん» コメントありがとうございます!せめて来世では幸せになって欲しいものです、、、! (2019年9月23日 0時) (レス) id: 23a7de07b9 (このIDを非表示/違反報告)
ミロロ - 悲しい、ですね。来世は練獄さんと夢主が幸せになることを願います…。 (2019年9月22日 23時) (レス) id: 06cf5abf28 (このIDを非表示/違反報告)
きつね(プロフ) - 神流さん» コメントありがとうございます!更新頑張りますので良かったら読んでってください! (2019年8月21日 11時) (レス) id: 23a7de07b9 (このIDを非表示/違反報告)
神流 - 面白いです!続き気になります!執筆がんばってください! (2019年8月18日 0時) (レス) id: b2fbb7d27c (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年8月14日 14時) (レス) id: ba1b78c8bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きつね | 作成日時:2019年8月14日 13時